農研機構農業環境研究部門主催 国際ワークショップ
Soil Health 2024 Japan Workshop
「土壌の健康」についての国際ワークショップ
開催日時
1日目:令和6年1月30日(火) 9時00分~17時10分 (日本時間)(接続開始8時30分)
2日目:令和6年1月31日(水) 9時00分~11時45分 (日本時間)(接続開始8時30分)
開催方法
オンライン開催(Zoomを使用)
主催
農研機構 農業環境研究部門
後援
日本土壌肥料学会
国際土壌科学連合(International Union of Soil Science)
参加対象
公立研究機関、大学、行政、普及所、企業・民間団体、生産者、IUSS加盟各国の土壌学会等
使用言語
英語、日本語(日英同時通訳あり)
開催趣旨
「土壌の健康(soil health)」とは、土壌が重要な生きた生態系として機能するための継続的な能力のことであり、それは、生物の生産性を持続させ、大気と水の質を向上させ、植物、動物及び人間の健康を維持するもの、と定義されています。この用語は、誰にとっても身近で日常的な「健康」という言葉を用いて土壌の状態を表すことで、土壌に対する一般社会の関心・理解を向上させ、様々なステークホルダー間のコミュニケーションを促進する狙いもあります。「健康な土壌(healthy soil)」は、持続可能な食料システムを実現する上で、必要不可欠な基盤です。地球温暖化、生物多様性の減少、窒素・リン循環の攪乱等、土壌を介して生じる環境負荷を最小限に抑えつつ、世界人口の増大に必要な食料を供給するには、地球上の様々な土壌・気象・作物・食生活・文化・経済等の条件に即した方法で「土壌の健康」を評価し、「健康な土壌」の実現に向けた取り組みを、社会全体で進める必要があります。
本ワークショップでは、国内外の専門家9名を招聘し、異なる国・地域等における「土壌の健康」の調査研究についてご講演いただきます。それに基づき、「土壌の健康」の定義、指標、モニタリング戦略、評価手法、実際の土壌政策や農業環境政策への活用方法などについて自由な意見交換を行うと共に、異なる国・地域間の共通点や本質的な相違点等について整理し、「健康な土壌」の実現に向けた様々な取り組みに資することを目的とします。
プログラム(ページ下部「ファイルダウンロード」よりPDFファイルをダウンロードできます)
1月30日(1日目) | ||
09:00-09:15 | ||
開会セッション | ||
開会挨拶 | 山本勝利(農研機構 農業環境研究部門 所長) | |
09:15-12:00 | ||
午前のセッション:アメリカ及びオセアニアにおける土壌の健康 | ||
1) | 【基調講演】北米全土にわたる広大な規模で土壌の健康を測定し評価する | クリスティン・モーガン博士 (土壌の健康研究所、米国) |
2) | 土壌の健康の要因とそれらがどのように解釈と基準の設定に影響するかについて | ハロルド・ファン・エス博士(コーネル大学、米国) |
3) | ニュージーランド・アオテアロアにおける土壌の健康:個人的な旅 | マシュー・テイラー博士(ワイカト地域協議会、ニュージーランド) |
4) | オーストラリアの粗放的な放牧地における土壌の健康に対する放牧の影響 | デイビッド・エルドリッジ博士(ニューサウスウェールズ大学シドニー校、オーストラリア) |
総合討論I | ||
12:00-13:30 | ||
昼休み | ||
13:30-14:40 | ||
午後のセッション:アジア及びヨーロッパにおける土壌の健康 | ||
5) | 日本の関東における土壌の健康の評価:保全農業試験の長期研究 | 小松崎将一博士 (茨城大学農学部附属国際フィールド農学センター) |
6) | 南アジアの小規模自作農システムにおける健康的な土壌の再生:課題と戦略 | マンギ・ラル・ジャット博士(国際半乾燥熱帯作物研究所、インド) |
14:40-15:00 | ||
休憩 | ||
15:00-17:10 | ||
7) | 【基調講演】ヨーロッパの土壌の健康の評価とモニタリング:機会と脅威 | エドアルド・コスタンティーニ博士(国家研究評議会バイオエコノミー研究所、イタリア) |
8) | ヨーロッパ全土の土壌の健康を評価する-土壌モニタリング設定の視点を変える | レイチェル・クリーマー博士(ワーゲニンゲン大学・研究センター、オランダ) |
9) | 農家が実施可能な土壌の健康の評価 | ヘレン・ヒューズ博士(エジンバラ大学、英国) |
総合討論II | ||
1月31日(2日目) | ||
09:00-11:30 | ||
対話と討論のセッション | ||
● | ワークショップ1日目の要約 | |
● | 土壌の健康について、様々なステークホルダー(研究者、行政施策担当者、生産者、企業、NPO、その他)間の自由な質疑応答 | |
● | 海外及び国内の専門家からのコメント | |
11:30-11:45 | ||
閉会セッション | ||
閉会挨拶 | 廣瀬敬司(農林水産省農産局農業環境対策課) |
参加費
無料
参加申込
ワークショップ公式Webサイトからお申込み下さい。申込締切:令和6年1月29日
開催事務局・問い合わせ先
農研機構 農業環境研究部門 土壌環境管理研究領域土壌資源・管理グループ (主担当:江口定夫、朝田景)
305-8604 茨城県つくば市観音台3-1-3
E-mail: soilhealth2024@ml.affrc.go.jp 電話: 029-838-8326