第40回土・水研究会
日本の農業環境とくに水田におけるSoil Health の考え方
開催趣旨
Soil health について、例えば ITPS(土壌に関する政府間パネル)では「陸上生態系の生産性、多様性、環境サービスを維持する土壌の能力」と定義されています。しかしその定義や評価方法は、国・地域等によって異なり、また新たな提案や様々な評価事例等が数多く報告されています。我が国においても2023年度に農林水産省の委託事業により海外の関連情報の整理と取りまとめが行われましたが、それを踏まえた日本におけるSoil Health の概念整理と実践への取り組みはこれからの課題です。
欧米とは気候、地質、農業形態等が異なるモンスーンアジアにおいては、その風土を踏まえたSoilHealth の評価軸や重視すべきポイントを考える必要があります。特にアジアの主要な農業生産基盤である水田は、人為的な湛水と落水の年間サイクルを背景に持続的な生産力や独特の土壌環境を維持しており、水田におけるSoil Health の評価は生産資源の健全性維持の面で重要です。特に近年、我が国の水田においては乾田化の進行や大区画化、畑転換や田畑輪換など土壌特性や管理が変化してきており、これらの現状をSoil Health の観点から評価し理解を深めることは、農研機構や公設試の土壌肥料研究者にとって有意義です。以上に鑑みて、本研究会では日本の農業環境とくに水田におけるSoil Healthの考え方に関する話題提供と議論を行います。
新着情報
2025-03-07 会議資料を掲載いたしました。
2025-03-05 参加申込を締め切りました
2025-02-28 2025年2月28日午前10時以前に開催事務局宛に送信されたお問い合わせメールが事務局に届いていない可能性がございます。事務局でも対応いたしますが、お心当たりの方は再度お問い合わせいただけますと幸いです。なお、当サイトのフォームからのお申し込みは全て受け付けられております。
開催日時
令和7年3月11日(火曜日) 13時15分~16時30分 (予定)
会場
つくば農林ホール (茨城県つくば市観音台2-1-9 筑波産学連携支援センター2階 →アクセス)
リモート配信併用
主催
農研機構 農業環境研究部門
参加対象
国立研究開発法人、公設試験研究機関、大学、行政部局、民間団体等
プログラム
1. 開会挨拶 | 山本勝利(農研機構農業環境研究部門所長) | |
2. Soil Helthの概念、歴史と現況 | 江口定夫(農研機構農業環境研究部門) | |
3. 安定的生産に求められる水田土壌の特性 | 西田瑞彦(東北大学) | |
4. 近年の水田土壌の長期的変化 | 伊勢裕太(農研機構農業環境研究部門) | |
5. 今日の水田利用と水田の健全性の評価 | 高橋智紀(農研機構中日本農業研究センター) | |
6. 生態学的視点からのSoil Healthへの期待 | 平舘俊太郎(九州大学) | |
7. 総合討論 | ||
8. 閉会 |
参加費
無料
参加方法
参加申込は締め切りました
会場参加は現地で当日申込を受け付けます
問い合わせ先
開催事務局
E-mail : tsuchimizu40@ml.affrc.go.jp