スマート緑肥導入~センシングによる減肥設計と作業革新の最前線~
1.趣旨
持続可能な食料システムが求められる中、化学肥料の価格高騰による生産コストの増大や食料安全保障の観点から、化学肥料の使用量低減がより重要な課題になっている。有機物による化学肥料代替が解決策の一つとされるものの、有機物利用においては、労力の増大や肥効の不安定性が問題となる。緑肥は、肥料として栽培した作物をその場にすき込むため、重量物の運搬が不要で、輸送コストや施用労力、エネルギー消費等の面で有利な有機物であるものの、播種やすき込みなどの新たな作業が必要となる。また、緑肥の生育にむらが生じると、その肥効にもむらができる可能性がある。本プロジェクトでは、緑肥による化学肥料代替(減肥)と次作物の生育斉一化による効率的な生産との両立に資する技術を検討してきた。本発表会では、開発した緑肥の肥効を面的に把握して可変施肥で補正する技術と、緑肥の新しい播種、細断・すき込みの手法を紹介する。また、成果の現場への適用の可能性や社会実装に向けた今後の展開について議論する。
2.主催
農研機構 中日本農業研究センター
3.開催日時
令和8年2月25日(水) 13:00~16:00 (受付開始 12:00)
4.開催場所、開催方法
- (1)AP東京八重洲KPP八重洲ビル13階 会議室A (東京都中央区京橋1-10-7)
- (2)開催方法
現地参加とオンライン会議(Zoom)のハイブリッド開催
5.対象範囲
戦略的スマート農業技術の開発・改良 「スマート緑肥コンソーシアム」構成員、都道府県行政・普及機関、公設試験研究機関、農林水産省、農研機構、生産者、その他開催事務局が認める者
6.内容 13:00~16:00
13:00 開会挨拶
農研機構中日本農業研究センター 所長 橘田 和美
13:10 プロジェクトの概要
農研機構中日本農業研究センター 唐澤 敏彦
〈第1部〉緑肥の肥料効果のセンシングに基づく施肥マップの作成技術の開発
13:20 UAVセンシングによる緑肥作物の生育むらと窒素吸収量の推定
信州大学 渡邉 修
13:35 センシング結果に基づく可変施肥マップの作成
長野県野菜花き試験場 矢口 直輝
13:50 緑肥の施用効果のデータベース
新潟県農業総合研究所 小柳 渉
14:05 センシングによる地力むらの推定
農研機構中日本農業研究センター 夜舩 友咲
〈第2部〉緑肥導入にかかる作業体系の検討と肥料効果への影響
14:20 スマート農機(ドローン、ラジヘリ)を用いた緑肥の立毛間播種
秋田県立大学 佐藤 孝
14:35 緑肥の細断・すき込み作業の効率化と肥料効果
農研機構中日本農業研究センター 森 伸介
14:50 緑肥の細断・すき込み機械の開発・改良
スガノ農機株式会社 波多野 篤
15:05 緑肥導入技術に関する経営的評価
農研機構中日本農業研究センター 澤田 守
15:25 総合討論
農研機構中日本農業研究センター 唐澤 敏彦
15:55 閉会挨拶
農研機構生物系特定産業技術研究支援センター
7.参加申込(事前申込制) 参加費無料
下記の参加申込サイトからお申し込みください。 申込締切:令和8年1月30日(金)17:00 ※現地参加は定員(100名)になり次第締切ます https://forms.office.com/r/47vgdu53Pr なお、現地参加者については、申込受付後、人数調整を行い、Web参加をお願いすることがありますので、予めご了承下さい。Web参加方法(URL)については、申込受付後別途お知らせいたします。
8.お問い合わせ先
農研機構中日本農業研究センター広報チーム
E-mail:koho-carc@ml.affrc.go.jp