北海道農業研究センター

小学校稲作体験学習

2019年稲成長日記

稲成長日記 (2019年6月18日)

田植えから2週間が経過しました。
子供たちの植え方が上手だったので、ほとんどの苗が根づき、順調に育っています。
現在の草たけは15~20cmほどです。

さんさんまる ゆきさやか
おぼろづき ななつぼし

稲成長日記 (2019年7月1日)

田植えから4週間が経過しました。
「分げつ(ぶんげつ)」により茎が枝分かれして葉も増えました。
現在の草たけは25~30cmほどで、順調に生育しています。
田んぼの中にはオタマジャクシやアメンボなどの姿も見られます。

さんさんまる ゆきさやか
おぼろづき ななつぼし

稲成長日記 (2019年7月12日)

田植えからおよそ6週間が経ちました。
今日までの間に、田んぼの水を抜いて一度土を乾かす「中干し」という作業を行っています。これには、土の中に酸素を補給して根の活力を高めたり、有害なガスを抜く効果があります。
現在の稲の様子は分げつがさらに進み、1つの株からは20本くらいの茎が生えています。
今年は天候に恵まれていることから、稲の成長は平年よりも早く進んでいます。
また、5月の育苗期間に高温となったことから「早期異常出穂」と呼ばれる現象が見られ、本来は7月下旬ごろから始まる出穂ですが、今年の稲にはもう穂が出始めているものもありました。

さんさんまる ゆきさやか
おぼろづき ななつぼし

稲成長日記 (2019年7月26日)

現在田植えから約8週間です。
中干し後も好天が続き、7月後半の高温により生育も旺盛で分げつもずいぶん増えてきています。
品種ごとに比べてみると、「さんさんまる」が一番成長が早く出穂した穂の数も増えています。「ゆきさやか」「おぼろづき」「ななつぼし」は、出穂している穂の数はそれほど多くありません。
このような生育のスピードの違いを利用することで、稲作農家の皆さんは忙しい時期を分散させることができます。
ちなみに「生育のスピード」と「ごはんの味」に関係はありません。

さんさんまる ゆきさやか 穂の数の違いが分かりますか ?
(左 : ゆきさやか | 右 : さんさんまる)
おぼろづき ななつぼし

稲成長日記 (2019年8月9日)

田植えから10週間が経ちました。
それぞれの品種は出穂が盛んとなる「出穂期」を迎えることができました。稲の開花も盛んに行われています。
ちなみに、稲にはいわゆる「花びら」はなく「えい(穎)」と呼ばれる小片におしべとめしべが収められています。開花後数日で無事に「稔実(ねんじつ。実がなること)」している様子も見られます。
開花が始まると、草丈はこれ以上高くなることはありません。ところで、「さんさんまる」の草丈がほかと比べて短いことが分かるでしょうか。草丈が短いと倒れづらくなることから、直播栽培(田んぼに直接種子をまいて育てる方法)向きであると言えます。

さんさんまる ゆきさやか 稲の開花の様子
(白 : えい(穎) | 赤 : やく(葯))
※やくの中には花粉がたくさん入っています。
おぼろづき ななつぼし
稲の様子(8月13日現在) ※一番右「さんさんまる」の草丈が低いことが分かると思います。

稲成長日記 (2019年8月27日)

田植えからおよそ12週間が経った今日は、生育観察会の日でした。
稲穂は次第に黄金色へと色付いてきています。
籾にでんぷんをたくわえ、穂が重くなることでだんだんと頭を垂れてきました。
やわらかいミルク状だった中身が水分を減らして少しずつ固くなり、強く押してもつぶれなくなるほど乾燥したら、いよいよ収穫間近です。

さんさんまる ゆきさやか
おぼろづき ななつぼし

稲成長日記 (2019年9月10日)

田植えから14週間が経ちました。
2週間前の生育観察会のころと比べて、穂の色付きはぐんぐん進み、重そうに頭を垂れる稲が増えました。
ほとんどの籾が黄金色に色付いてから1週間から10日後が刈り取り時期です。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

さんさんまる ゆきさやか
おぼろづき ななつぼし

稲成長日記 (2019年9月30日)

田植えから4ヶ月が経とうとしています。
遅い田植えとなりましたが、どの稲も順調に大きく成長し、たくさんの実をつけることが出来ました。
6月の低温や夏の猛暑、台風にも負けずに立派に成長しています。あとは刈り取りを迎えるだけです。
来週、みんなで稲刈りを楽しみましょう。

さんさんまる ゆきさやか
おぼろづき ななつぼし