農業機械研究部門

資料館

073 田植機(田村式)

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富山県農林技師田村新八が1922(大正11)年ころから私財を投じ,沖縄から稲苗を取り寄せるなど苦心の結果,1925(大正14)年に特許第65,853号を得たもので,田植機開発の先駆.

6角型の田植枠上に18個の苗置き皿があり,その皿上に苗をのせておさえ,前方にころがすと皿は地中に挿入され,苗が挿秧される.しかし,大正末期に当 時農事試験場技師二瓶貞一の試験によると,「皿上に苗をのせる方が普通の手植より時間を要し,また欠株も30%に達し実用化しなかった」という.