農業機械研究部門

緊プロ開発機のご紹介

汎用いも類収穫機

(1995年発表)

いも類の収穫・搬出はこの1台でOK

  • 掘り取りから収納・荷下ろしまで機械化した乗用収穫機
  • いも類3種と短根にんじんが収穫可能
  • 畝幅への対応自在
  • 能率5倍

写真
かんしょの収穫

1.利用のメリット

収穫・運搬の重労働から解放。コンパクトで小回りのきく自走式で、ほ場間の移動も容易。高能率、汎用性により年間稼働率が拡大、コスト低減も可能。

2.開発機の概要

  • クローラー・全油圧の自走式収穫機で、エンジンは46PS。運転者と選別者2~3人で、掘取り、選別、収納、荷下ろしが可能。
  • クローラー間隔の調節により、各種作物の畝幅に合わせて収穫可能。中型トラックに乗せて移動が可能。
  • 収穫物は大型タンク(600kg入り)に収納。大型コンテナ、バッグへの移し替えも容易。
  • 作物損傷が少なく、収穫損失は1%以下。かんしょのしょ梗除去率は95%以上。さといもは掘り取りと同時に子いも・孫いもを効率的に分離。
  • 作業能率(ほ場作業量)は、ばれいしょ7a/時、かんしょ10a/時、さといも5a/時、短根にんじん6a/時以上で、慣行作業の5倍以上。
  • (試験場所:鹿児島県農業試験場大隅支場、北海道立十勝農業試験場、茨城県農業総合センター農業研究所、群馬県農業試験場ほか)

3.活用上の留意点

  • ばれいしょ(生食用、加工用)、かんしょ(原料用、加工用)、さといも、短根にんじんを対象。
  • 本機の使用前には、マルチ除去、茎葉処理が必要。
  • さといも収穫時には、子いも分離用アタッチメントが必要。
  • 旋回には4mの枕地が必要で、長辺方向の短いほ場では能率低下。

4.委託研究実施会社

東洋農機株式会社小橋工業株式会社

ばれいしょの選別作業ばれいしょの選別作業

大型コンテナへの移し替え大型コンテナへの移し替え

5.主要諸元・構造

1.形式 乗用・自走式(1うね用)
2.機体の大きさ・質量全 長 516cm
全 幅 220cm
全 高 271cm
質 量 3900kg
3.機関 水冷ディーゼル、定格出力46PS
4.走行部形 式 ゴムクローラ(油圧駆動)
軌 間 155~221cm(調節可能)
5.掘取部 リードローラ、コールタ、
掘取刃(掘取幅67cm)、土砂分離コンベヤ
6.葉茎処理部 スナッピングローラ(2カ所)
7.搬送・選別部 緩衝コンベヤ、ロータリコンベヤ、前送りコンベヤ、
小玉抜きローラ、選別コンベヤ、小いも分解コンベヤ(さといも用)
8.収納部 アンローディングタンク(収納量600kg、出口の高さ0.7~2.8m)