農業機械研究部門

緊プロ開発機のご紹介

牛体情報モニタリングシステム

(2007年発表)

ITを活用した乳牛飼養管理システム

  • 繋ぎ飼い牛舎内で個体識別をし、乳量データに連動した給餌を実現
  • 牛舎イメージで乳牛飼養管理データを可視化

写真
開発システムの概要

1.利用のメリット

繋ぎ飼い牛舎をIT化することによって、日常的に自動収集・電子記録される乳牛の個体情報に基づく乳牛飼養管理が行える。乳量データに連動して、効率的な個体識別給餌が可能となる。 牛舎イメージ表示で、誰にでも飼養管理状況が把握できる。

2.開発機の概要

  • 乳量データ収集・通信機能を付加した搾乳ユニット自動搬送装置と、電子個体識別・通信機能を付加した自動給餌機、及び両者と双方向に通信してデータを統合管理する牛舎PCとで構成する乳牛飼養管理システム。
  • 牛舎PCでは、平均日乳量データと給餌モデルから、個体別給餌データ表を作成し、自動給餌機に送信。
  • 自動給餌機は、乳牛を電子耳標で識別、給餌し、同時に牛床・牛番データを収集。
  • 各乳牛データを牛番で統合管理し、牛床の並びで牛舎イメージ表示する。

牛舎イメージによるデータ管理(牛舎PC)牛舎イメージによるデータ管理(牛舎PC)

3.活用上の留意点

  • 搾乳ユニット自動搬送装置と自動給餌機を装備する繋ぎ飼い牛舎に適用する。
  • 乳牛に電子耳標を取り付け新規登録し、給餌モデルは利用者が準備する。

4.共同研究実施会社

オリオン機械株式会社北原電牧株式会社富士平工業株式会社、株式会社トッケン

5.主要諸元・構造

6.作業性能

  • 繋ぎ飼い牛舎内で各個体の乳量データに連動した個体識別・給餌が可能となった。
  • 濃厚飼料費/生乳100kgが、導入前より導入22ヶ月後には180円(35円/kg換算)削減できた。
  • 試験期間22ヶ月における供試牛の個体識別率は96%以上、牛体検出率は97%以上であった。
  • 牛舎イメージ表示によるデータ統合管理は、非常に分かり易いとの評価を得た。
    (試験場所:北海道北広島市岩田牧場:飼養規模60頭)