主要特性
- めんの粘弾性が高く滑らかで食感に優れる。
- 穂発芽性は難で、成熟期の降雨による品質低下を防げる
- 稈長は短く、穂長は長く、収量性に優れる。
- 出穂期、成熟期は「シラネコムギ」とほぼ同等である。
水田転換畑における石灰質資材の効果
穂数が増加し多収となるよう、土壌のpH6.0を目標に炭酸苦土石灰を150kg/10a施用。
播種適期は標高で異なる
適期播種し、越冬前に葉数4~5葉、茎数3本/株の生育を確保。
茎立期+止葉展開期追肥で収量品質の向上
多収と蛋白質含量増加のため茎立期3kg(N成分/10a)の追肥と止葉展開期2kg(N成分/10a)の追肥により収量も25%向上し、高蛋白化。
茎立期と止葉展開期の追肥は、粉の明るさ、灰分にも悪影響無し。
ユメセイキの生育特性(須坂市)
品種名 | 出穂期 | 成熟期 | 稈長 (cm) | 穂長 (cm) | 穂数 (本/m2) | 子実重 (kg/10a) | 千粒重 (g) |
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ユメセイキ | 5月10日 | 6月23日 | 82 | 9.6 | 396 | 555 | 37.4 |
シラネコムギ | 5月10日 | 6月22日 | 85 | 8.7 | 440 | 516 | 37.6 |
品種名 | 耐寒性 | 耐雪性 | 耐凍上性 | 穂発芽性 | 病害抵抗性 うどんこ病 | 外観品質 | 播性程度 |
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ユメセイキ | 強 | やや弱 | やや強 | 難 | やや強 | 中上 | IV |
シラネコムギ | 強 | 中 | 中 | やや難 | やや強 | 中中 | IV |
ユメセイキの品質特性(平成7~11年度)
品種名 | 製粉歩留 (%) | ミリング スコア(%) | 60%粉の性状 | アミロース 含量(%) | ゆでうどんの官能評価 | 総合 (100) | |||||
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粗蛋白 (%) | 灰分 (%) | 明るさ L* | 外観 (15) | かたさ (10) | 粘弾性 (25) | 滑らかさ (15) | |||||
ユメセイキ | 66.8 | 82.4 | 7.8 | 0.38 | 85.28 | 23.6 | 11.5 | 7.5 | 19.8 | 12.6 | 74.9 |
シラネコムギ | 67.3 | 80.5 | 8.5 | 0.40 | 85.13 | 30.2 | 10.5 | 7.0 | 17.5 | 10.5 | 70.0 |
製粉特性は同程度であるが、ゆでうどんの粘弾性、滑らかさが優れ高い官能評価。
ユメセイキの栽培適地
雪腐病や冬の寒さに対する強さから、栽培適地は、東北南部、北陸、東山地方の多雪地をのぞく標高700m以下の地帯である。