主要特性
- 低アミロースであるため、めんが滑らかで食感が良い。
- 農林61号より2~5日早期収穫が可能である。
- 多収であり、製粉歩留も高い。
- 縞萎縮病、赤さび病に強い。
写真右下:農林61号(左)、あやひかり(右)
播種適期は11月中旬
▲H11 ■H12
播種適期は、北関東では11月15日前後、東海では11月20日前後。
10月播種では凍霜害、過繁茂によるうどんこ病など病害が発生。
12月播種では成熟期の遅れ、穂数不足により減収。
播種量はドリル播き10a当たり8kg
目標苗立ち数150~200本/m2
多収のための施肥管理
■収量 ●蛋白質含有率
基肥窒素6~8kg/10a(田で灰色低地土の場合)
農林61号に比べ耐倒伏性が強。
施肥窒素を増加しても倒伏しにくいので、茎立期の施肥により多収。
適性な子実蛋白質含量10~11%をめざした施肥管理
■蛋白含量 ◆粉の明度
追肥時期が出穂期に近いほど子実蛋白質含量が増加。
粉色が悪くならず適正子実蛋白質含量になる出穂期10日前に追肥。
適期収穫が重要
成熟期に3日以上の連続降雨でアミログラム最高粘度が急激に低下し、めん加工に不適。
あやひかりの特性(つくば市)
品種名 | 出穂期 | 成熟期 | 稈長 (cm) | 収量 (kg/10a) | 千粒重 (g) | 製粉歩留 (%) | 播性 |
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あやひかり | 4月19日 | 6月8日 | 89 | 722 | 36.2 | 67.7 | I~II |
農林61号 | 4月24日 | 6月12日 | 95 | 573 | 30.3 | 61.4 | II |
あやひかりの耐病性(つくば市)
品種名 | 縞萎縮病 | 赤さび病 | うどんこ病 | 赤かび病 |
---|---|---|---|---|
あやひかり | やや強 | 強 | やや弱 | 中 |
農林61号 | 中 | 中 | 中 | 中 |
あやひかりの耐病性(つくば市)
品種名 | アミロース含量 (%) | めんの評点 | ||
---|---|---|---|---|
色・外観 | 食感 | 総合 | ||
あやひかり | 23.8 | 23.9 | 39 | 73.5 |
農林61号 | 29.2 | 24.5 | 35 | 70.0 |
あやひかりの栽培適地
成熟期、収量性、安定性からみて、栽培適地は北関東かた東海である。積雪地、寒冷地では秋期に茎立ちして、雪害、霜害を被る可能性があるため、栽培には向かない。