果樹茶業研究部門

果樹の災害対策集

3.防風施設の配置はどのようにしたらよいか

1) 基本的な防風施設の配置

防風施設は、主、副、補助、袖防風施設に分けられる。防風林を例にとると、(1)主風向に対して基幹となる主防風林、(2)主風向と異なった角度、多くは直角方向に設定した風向変化対策用の副防風林、(3)主防風林の間隔が広すぎたり、機能効率が低い場合に主防風林に平行に設置し、防風効果を補う補助防風林、(4)主・副・補助防風林に対して風向がふれる場合に機能を低下させないための補助として、各防風林の端とか切れ目に設定する短い袖防風林となる。

2) 複雑地形や傾斜地での配置

基本的には強風域に設定し、(1)独立峰では頂上を頂点として放射線状に小尾根部に、(2)山が連なるところでは鞍部と尾根筋に、特に鞍部はそれを越える位置に、(3)斜面に平行な風に対しては等高線に直角に、吹き上げ・吹き下ろし風とともに台地の上端に設置するのが望ましい。

平坦な果樹園での防風施設の間隔は施設の高さの10倍を目標に設定し、傾斜地では更に間隔を狭くする必要がある。急傾斜地の場合には、2列目の防風施設は1列目の施設高を傾斜方向に水平にのばした線より少し低い位置にすることが望ましい。