果樹茶業研究部門

果樹の災害対策集

1.収穫前に台風の被害を受けた場合、果房はどうすればよいか

果房は葉よりも風害に強いので、落葉した樹に果房だけがぶら下がっている光景をみることがある。落葉した樹では、果実をそのまま着けておいても十分に成熟しないし、樹体の養分の消耗も大きいので、摘房を行う必要がある。摘房の程度は落葉程度、結果量、収穫までの期間などによって異なるので、明確に数字で示すことは困難である。収穫中あるいは収穫直前の場合は摘房は行わないが、収穫が遅れないようにすることが大切である。収穫までに1か月もあるような場合で落葉率が50%以上の園では、半分以上の果房を摘除する。摘房に当たっては傷害果、粗着房など商品価値の低い果房から行うが、大房も落として小さめの果房にそろえる方が品質の向上が期待できる。