果樹茶業研究部門

果樹の災害対策集

1.被害樹の剪定はどうすればよいか

1991年の台風19号で甚だしく落葉した園では、翌年の着花数がかなり少なかった。結果母枝の充実が悪く、花芽分化が抑えられたためと考えられる。この結果から、所定の花数を確保するためには、切り返しを強くし、それに応じて結果母枝を多く残す必要があったと考えられる。どの程度まで切り返しを強くするかは試験結果が少ないのではっきりいえないが、1結果母枝に残す節数は平年の7割程度にするのが良いと思われる。すなわち、平年は最終結実節から数えて7節くらいを残す、中庸な枝では5節を残す。結果母枝数は2~3割多くする。