果樹茶業研究部門

果樹の災害対策集

3.被害樹の防寒対策はどうすればよいか

ビワの樹は低温に強く、これまで低温による樹の被害は経験したことがないほどである。果実は-3℃以下に遭遇すると凍死するため、従来から木毛による防寒、重油燃焼による園内の加温など種々の防寒対策が行われてきた。

潮風害により落葉して、その後に軟弱な秋梢が発生した場合は、低温によって枯死することが考えられるので、防寒対策が必要となる。樹体の寒害対策としては、こも、むしろ、寒冷紗その他の被覆資材で樹体を覆い、樹冠内部の気温低下を防止して秋梢を保護する。被覆資材が厚すぎると、春芽の発芽が遅れることがあるので注意する。被覆時期は気温が低下する12月下旬、除去時期は低温の危険がなくなる3月中旬頃と思われる。