最も甚大な被害としては樹体の倒伏、枝裂け、枝折れなどが起こる。その他にも、落葉、落果が見られる。風の強さは地形によって大きく影響されるので、隣接する圃場でも被害程度はかなり異なることがある。落果しなかった果実も枝に当たるなどして傷ついたり、果実が揺すられて果梗とヘタの間に隙間ができたりする場合がある。汚損果や収穫後の軟果が発生する場合は果実の取り扱いに注意が必要である(表2)。
表2 カキ‘刀根早生’園被害程度別の被害状況の一例(奈良県、1998年)
害程度 (%) |
倒伏樹率 (%) |
太枝裂け折れ (%) |
落葉率 (%) |
落果率 (%) |
クズ果率 (%) |
果実出荷率 (%) |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 0.0 | 5.5 | 15.5 | 25 | 17 | 58 |
2 | 0.8 | 9.0 | 26.9 | 32 | 18 | 50 |
3 | 0.9 | 16.9 | 35.0 | 40 | 30 | 30 |
4 | 3.7 | 28.7 | 44.0 | 40 | 33 | 27 |
5 | 4.5 | 39.1 | 55.5 | 83 | 12 | 5 |
注)被害程度は達観で評価し、1:軽 2:やや軽 3:中 4:やや甚 5:甚