果樹茶業研究部門

果樹の災害対策集

5.根の被害実態について教えてほしい

倒伏樹の根の状態についてみると、倒伏した方向および反対側の方向(例えば西からの強風により東側に倒伏した樹は東西方向)の根で、湾曲や亀裂および寸断されているものが多く観察された(写真7、8)。倒伏程度が著しい場合は太根の位置が変化し、主幹基部の土を除去した後でも、樹冠を元の位置に引き起こすのことが困難と考えられる。しかし、同様の倒伏程度であっても、被害根の確認ができない場合もあり、根の分布状態により根の被害程度は大きく異なるといえる。

 

写真7 倒伏により露出した西側の根(和歌山県、1998年9月)
写真7 倒伏により露出した西側の根(和歌山県、1998年9月)

 

写真8 細根の切断
写真8 細根の切断
主幹基部西側の上層根で確認された(和歌山県、1998年9月)