果樹茶業研究部門

果樹の災害対策集

1.台風で落果した未熟リンゴ果実をロータリによりすき込む場合の効率的なロータリの種類や作業速度ならびに果実の破砕状態について教えてほしい

ロータリとスパイラルロータリを供試し、作業速度を3段階として果実の破砕状況を調査した。その結果、スパイラルロータリで耕耘をした場合に、ロータリを使用するより果実がより小さく破砕された(表12)。

スパイラルロータリを使用して、トラクターのエンジン回転を2,400rpmとすると、トラクタの作業速度は、トラクタが3段変速の場合、中速(0.42m/s程度)が適当である。作業速度が遅いとリンゴがはじき飛ばされてうまく砕けなかった。

 

表12.ロータリ耕耘による果実塊分布および作業後に回収できた果実の重さ(長野県、1998年)