果樹茶業研究部門

果樹の災害対策集

2.現地調査の結果から、骨組み材接合部が構造上の脆弱部の1つであることを明らかにしているが、骨組み材接合部の補強法について教えてほしい

現在、多くのハウスで使用されている直交クランプは、曲げの力により破壊されていた。また、ボルトを締め付けるタイプのジョイント材は、柱に取り付けているボルトが破断することで破壊されていた。接合部を強化するためには、接合部に過大な曲げモーメントが生じないように構造を補強する以外には、曲げモーメントが生じても構わないようにジョイント材自体の強度を大きくすることが考えられる。そこで、現場で使用されていたジョイント材や、それらを補強したジョイント材の強度について解析した。解析では、破壊が想定されるジョイント材の部位をいくつか選択して、その部位の強度を求めた。その結果によると、鉄板を梁と柱に溶接することで接合する接合方法が、最も曲げに強く効果的である(図12)。

 

図12 ハウスの骨組み材の接合方法(農工研、1998年)
図12 ハウスの骨組み材の接合方法(農工研、1998年)