このページでは、平成24~25年度 [隔離圃場における安全性評価試験]における栽培実験の状況をお知らせしています。写真をクリックすると大きい画像が開きます。
(2014年2月21日更新)
栽培実験の状況
遺伝子組換えによりリグニン含量を低下させたアルファルファ{低リグニンアルファルファ(CCOMT, Medicago sativa L.)(KK179, OECD UI: MON-OO179-5)}を隔離ほ場で栽培
(2月21日更新)
8月29日に生育区を刈り取り、さらに調査が既に終わっている種子生産区も刈り取ったのですべての実験区で花が咲いていないことを確認した後9月20日に防虫網をはずしました。
10月16日には病害虫区を再度刈り取りました。
11月5日の全体の様子です。
すべての調査が終わったので、12月18日から株の掘り上げを開始しました。
アルファルファの根は太く再生力が高いので、トウモロコシの栽培後のようにロータリーをかけると生きたまま根が鋤きこまれて、越冬後に再生してくる可能性があります。そこで1株ずつすべて注意深く掘り上げて使用済みの肥料袋に詰め、結束バンドでしっかり縛ってから車で運び、オートクレーブにより完全に不活化しました。
2月5日にすべてのアルファルファの掘り上げと不活化が終わり、これをもって本栽培試験は終了しました。
(8月22日更新)
ネットをかけていない病害虫試験区は5月30日に地上部を刈り取りました。
刈り取り1週間後(左)と2週間後(右)の様子です。再生の早さは牧草の身上で、みるみる茎葉が再生してきます。
種子生産区では、花粉が外に出ないようネットをかけて媒介昆虫の侵入を阻止していますので、人工授粉を行って種子の収量を調査します(左:6月7日)。交配した花が後でわからなくならないように小さな荷札をぶらさげます。約1ヵ月後の種子の稔った様子です(右:7月17日)。稔った種子の左側には交配を行わなかったため稔らなかった花が見えます。
2回目の刈り取りを行ったあとの7月22日の病害虫試験区の様子(左)です。その後も刈り取りを行い、8月20日現在の様子(右)です。近日中4回目の刈り取りを行う予定です。
形態生育試験区の6月19日の様子(左)です。1回目の刈り取りは5月27日に行いました。
2回目の刈り取りを7月末に行い、再生してきた様子(右)です。
2回とも遺伝子組換えアルファルファと非組換えアルファルファとの間で草丈や収量に有意差は見られませんでした。
8月20日現在の様子です。近日中に3度目の刈り取りを行う予定です。
(5月30日更新)
今年は4月以降雨が少なく、中央アジア原産で乾燥した気候が好きなアルファルファは順調に生育しています。
4月25日の生育の様子です。
5月5日の生育の様子です。
形態生育試験区と種子生産試験区は媒介昆虫の侵入を防ぐ目的で開花前に1mmメッシュのネットをかけるため、試験区の外周に支柱となる足場パイプを立てます。
ネットがたるまないように支柱の頂部に、太い針金(径4mm)が通せるキャップをかぶせて針金を渡します。頂部が丸いのでネットが強風で動いても破れないように保護することができます。
5月10日、ネットを無事張りました。
5月22日のネット内部の生育の様子です。
草丈は50cmを超え、蕾も沢山ついています。非組換え区の花が初めて咲きました。濃い紫色です。
ハルワカバ(市販品種3)の花も咲いています。
アルファルファの花の色は品種や個体により白から濃い紫までいろいろな色があります。アブラムシが発生し、それを食べるナナホシテントウムシも随所にいます。
病害虫試験区は開花直前に病害虫の発生程度を調査の後、地上部を刈り取るのでネットは張りません。
近年、レンゲに大発生して問題となっている外来侵入種のアルファルファタコゾウムシによる葉の食害が一部みられました。
幼虫の様子です。
ネットの中のアルファルファも食べられているので、ネットを張る前に成虫がやってきて産卵したものと思われます。成虫は見つかりませんでした。病気についてはそばかす病(左)と菌核病(右)の発生が一部みられましたが、大きな被害はありませんでした。
病害虫区の調査のあとは、ネット内の形態生育試験区の草丈や地上部収量、種子生産区の種子生産量等を調査します。