研究の背景
現代の畜産業は、良質な蛋白質を国民に提供するだけでなく、国土保全や中山間地振興のために重要な役割を果たしています。しかし、飼料自給率がきわめて低いことから、当所ではその向上を図るための一方策として、新しい牧草、飼料作物の開発を進めています。遺伝子組換えによる新品種の育成は、新たな展開が期待される重要な技術の一つです。
これに関する研究は、現在、実験室レベルのものがほとんどですが、有望なものが出来れば圃場での検討も行うことになりますので、それに備えて、安全性評価のための研究にも取り組んでいます。
研究の目的
一般圃場における長期モニタリング試験
- 組換えトウモロコシおよびダイズを一般圃場で栽培した場合の圃場環境への影響に関する知見を得ることを目的に、昆虫相、植生、土壌微生物相への影響等についての検討を行います(トウモロコシについては後作への影響のみを調べます)。
隔離圃場における安全性評価試験
- コウチュウ目害虫抵抗性トウモロコシ(MIR604)及び耐熱性α-アミラーゼ産生トウモロコシ(3272)を隔離圃場で栽培し、周辺環境の生物多様性に関する安全性評価を行います。
本研究は、シンジェンタ・ジャパン社との共同研究です。
上記実験の詳細につきましては栽培実験計画書をご覧ください。
栽培実験計画書
一般圃場における長期モニタリング試験
除草剤グリホサート耐性ダイズの圃場試験(PDF形式 224KB)
隔離圃場における生物多様性影響評価試験
- コウチュウ目害虫抵抗性トウモロコシの隔離圃場試験(PDF形式 121KB)
- 耐熱性α-アミラーゼ産生トウモロコシの隔離圃場試験(PDF形式 158KB)
結果報告
平成16年度[一般圃場における長期モニタリング試験]結果報告
1. 除草剤グリホサート耐性トウモロコシの圃場試験(PDF形式 1,067KB)
2. 除草剤グリホサート耐性ダイズの圃場試験(PDF形式 385KB)
平成16年度[隔離圃場における安全性評価試験]結果報告
3. 除草剤グルホシネート耐性トウモロコシの隔離圃場試験(PDF形式 542KB)