農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第159号 (2023年8月号)

目次

1)トピックス
2)イベント情報
3)新技術の紹介
4)農工研ニュースより
5)技術研修室より
6)農業水利施設の魅力を知ってほしい
7)研究者の横顔

1)トピックス

■最新の研究成果を2023年度農業農村工学会大会講演会にて発表いたします(再掲)

8月29日から9月1日まで2023年度(第72回)農業農村工学会大会講演会が愛媛大学城北キャンパスにて、現地およびオンラインで開催されます。今年度も、当研究部門の職員が発表する日時と会場を読者の皆様にお知らせいたします。

質問や感想を当日の会場やWeb上、または、農研機構問合せフォームを通じてお寄せください。なお、大会講演会プログラムの詳細は農業農村工学会ホームページをご覧ください。

(関連資料)

■研究紹介動画『営農活動の経済・環境評価ツール ~目的と意義編~』と『営農活動の経済・環境評価ツール ~使い方編~』を公開しました

昨年度、農研機構では「営農活動の経済・環境影響評価ツール」を公開しました。

このツールは産業連関分析を採用しています。国立環境研究所「産業連関表による環境負荷原単位データブック(3EID)」を援用し、営農活動における経済波及効果と温室効果ガス排出量の同時推計を可能としました。
なお、経済波及効果の推計には、都道府県レベルの活動量を市町村レベルの活動量に按分する「地域シェア法」を用いて、地域の経済構造を考慮した評価を可能としました。

ツールの使い方について様々な方に知っていただけるよう解説動画を作成しました。
動画は、(1)このツールを作成した背景や、どのようなシーンに使用していただきたいかを解説する「目的と意義編」と、(2)ツールの使い方について解説する「使い方編」の2本で構成しています。ぜひ、ご覧ください。

資源利用研究領域 地域資源利用・管理グループ 研究員 渡邉真由美

(関連URL)

2)イベント情報

■9月7日に農山漁村エネルギーマネジメントシステム(VEMS*)に関する学会セッションを開催いたします
* Village Energy Management System

農研機構(農村工学研究部門、農業機械研究部門)は、昨年度まで2020年度NEDO先導研究プログラム/エネルギー・環境新技術先導研究プログラム「農山漁村地域のRE100に資するVEMSの開発」の代表機関として、9つの機関(企業、国研、大学)とともに取り組んで参りました。

農業環境工学関連学会2023年合同大会(会場:茨城県つくば市)開催中の9月7日(13時~15時)に、本プロジェクトの成果の一部の発表と今後の農山漁村地域のエネルギー資源の利用・管理に関する議論を行うセッションを開催いたします。

農村地域のエネルギー資源の有効活用による、地域の脱炭素化や農村振興に関する幅広い議論の場となりますので、興味のある方はぜひご参加をご検討ください。

皆様のご参加をお待ちしております。

なお、大会開催期間のうち本セッションの開催日はプログラムが確定する8月となります。
引き続き、次号の本メルマガでご案内いたしますので、続報をお待ちください。

オーガナイズドセッション開催詳細:
 農業環境工学関連学会2023年合同大会(9月4日~9月8日)
 大会会場:つくば国際会議場(茨城県つくば市)
 セッション開催日時:9月7日13時~15時
 セッション会議室:402小会議室
※本セッションへの参加には合同大会への事前参加登録と参加費用の支払いが必要です。

詳細な情報は、合同大会のホームページをご確認ください。

その他詳細は添付ファイルをご覧ください。

資源利用研究領域 地域資源利用・管理グループ 研究員 土屋遼太

(参考資料)

3)新技術の紹介

■(プレスリリース)ため池の管理状況に関するデータを共有するデジタルプラットフォームの構築

農研機構は、全国のため池の写真、日常点検結果、監視カメラの画像、水位データなど各種データを格納し閲覧できる「ため池デジタルプラットフォーム」を構築しました。ため池の管理状況を集約・共有することで、ため池の経年変化を容易に把握することができます。

研究推進部 研究推進室渉外チーム長 林田洋一

(関連URL)

■北海道農業研究センターで「令和5年度カットブレーカー実演会」が開催されます(再掲)

2023年9月6日に、北海道農業研究センターの試験圃場にて農村工学研究部門が開発しましたカットブレーカー実演会が行われます。

今回はカットブレーカーだけでなく、カットシリーズの実演のほかに全機種展示、北農研の研究成果紹介もが行われます。

締切は9月1日(金)となっています。
詳細につきましては関連URLをご覧ください。

(関連URL)

4)農工研ニュースより

■研究成果より「重ね池における連鎖的な決壊判定手法―ハザードマップや浸水想定区域図の作成に活用―」

近年、地震や集中豪雨によりため池が決壊し、下流域で二次被害が発生しています。特に、連なって造られた「重ね(親子)池」が上側の決壊を引き金に下側のため池も連鎖的に決壊した場合、より被害が大きくなります。このようなため池の連鎖的な決壊について適切に判定した上で浸水想定区域を算定する手法を開発しました。ぜひご覧ください。

農地基盤情報研究領域 農地整備グループ研究員 久保田幸

(関連URL)

5)技術研修室より

■農村工学技術研修の開催(2023年8月号)

農村工学研究部門では8月上旬にかけて、基礎技術研修から専門技術まで3件の技術研修を行いました。

技術移転部技術研修室

(関連資料)

6)農業水利施設の魅力を知ってほしい

■兵庫県武庫川流域の用水路を歩いてほしい(2023年8月)

第4回は少し趣向を変えて、大都市近郊にある農業水利施設を紹介したい。場所は兵庫県の武庫川右岸(西宮市)、武庫川左岸(宝塚市、伊丹市、尼崎市)である。このエリアは大阪と神戸に挟まれた、いわゆる阪神地域で、かつては水田地帯であった場所もほとんどは宅地や商業用地、工業用地等に変わっている。しかし、わずかに水田地帯も残っており、農業水利施設も残っている。その結果、このエリアの住民等に多面的機能を提供しているといえる。

農地基盤情報研究領域 地域防災グループ 上級研究員 廣瀬裕一

(関連資料)

9)研究者の横顔

■藤田 睦(ふじた むつみ)

今回の「研究者の横顔」は、地域資源利用・管理グループの藤田睦さんです。
藤田さんは社会人2年目で、今年4月より資源利用研究領域地域資源利用・管理グループにおいてメタン発酵に係る本格的な研究活動に入られました。
彼女と私は同じグループに所属はしているものの、未だに仕事で関わったことがありません。ですので、メタン発酵の研究に取り組む先輩の折立さんに藤田さんの人となりをお伺いしました(折立さんにつきましては、「研究者の横顔」第155号をご覧ください)。
折立さん曰く、「大変な仕事をお願いしても嫌な顔をせず、共に一生懸命になって取り組んでくれる頼もしい存在」とのことです。既にグループの一員としてしっかり根を下ろして研究活動にあたる様は、素直に私も見習いたいなと思います。

(他己紹介) 渡邉真由美

(自己紹介)

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