茶色や褐色の花色は、アントシアニンがクロロフィルやカロテノイドと共存することで発色します。
アントシアニンとカロテノイドの組み合わせでは橙色や黒色になる場合もあります。アントシアニンが多量に存在する場合は黒色になりますが、少量だと橙色、その中間だと茶色になります。黒色同様に、アントシアニンの中でもデルフィニジンやシアニジンが貯まっているときに茶色になる傾向があります。
アントシアニンとカロテノイドの組み合わせにクロロフィルが加わると、比較的少ない量のアントシアニンでも茶色になります。パフィオペディラムやシンビジウムなどのランの仲間(図46)には、このようなしくみで茶色を発色している品種がたくさんあります。
