第5期研究課題一覧令和3年4月1日現在
農研機構では、「食料の自給力向上と安全保障」、「産業競争力の強化と輸出拡大」、「生産性と環境保全の両立」を我が国の農業・食品産業が目指すべき姿と考え、それを達成するため、農研機構内の先端的研究基盤、各研究開発分野の連携を強化し、令和7年度末までに以下の研究開発を行い、関係組織との連携を通じて成果を実用化します。
セグメントIアグリ・フードビジネス
食品研究部門
1.AIを用いた食に関わる新たな産業の創出とスマートフードチェーンの構築
- 健康・嗜好可視化技術の開発とオーダーメードヘルスケア食の創出
- AIを用いた素材・調理加工技術の開発による新たな食産業の創出
- データ駆動型流通・保存技術の開発によるスマートフードチェーンの構築
畜産研究部門
2.データ駆動型畜産経営の実現による生産力強化
- データ駆動型スマート畜舎の実現による生産力強化
- 国産飼料の安定供給技術とスマート生産牧場の構築による生産力強化
- 消費者嗜好に適合した食肉用家畜生産技術の開発による輸出力強化
- 革新的飼養技術の開発による乳牛のメタン排出大幅削減と生産力強化
- アニマルウェルフェアに対応した家畜管理・野生鳥獣被害対策の強化
動物衛生研究部門
3.家畜疾病・人獣共通感染症の診断・防除技術の開発・実用化
- ワンヘルスアプローチによる人獣共通感染症の監視体制の構築
- 国際連携による越境性家畜感染症のまん延防止
- 先端バイオ技術を応用した家畜感染症の診断法及びワクチンの開発・実用化による被害低減
- データ駆動型疾病管理システムによる衛生管理の高度化と省力化
セグメントIIスマート生産システム
北海道農業研究センター
4.スマート技術による寒地農畜産物の高収益安定生産システムの構築
- データ駆動型ロボット生産システムによる原料畑作物精密管理の実現
- データ駆動型スマート生産・飼養管理システムによる高収益酪農の実現
- 露地野菜の省力機械化技術による複合経営の収益向上
東北農業研究センター
5.スマート生産システムによる複合経営のイノベーション創出
- ICTを活用した直播ほ場管理による高収益輪作システムの確立
- 野菜シームレス周年生産技術による高収益水田複合経営への転換
- 放射性物質移行低減による原発被災地での営農再開促進
- 中山間緩傾斜ほ場の合筆とデジタル土壌管理による畑作物の生産力大幅増大
中日本農業研究センター
6.都市近郊地域におけるスマート生産・流通システムの構築
- 都市近郊における高鮮度・高品質野菜のジャストインタイム生産・流通システムの実現
- 水田長期畑輪作におけるデータ駆動型畑作物複合経営の構築
- 湿潤・重粘土に適合した排水対策や作付け最適化による高収益輪作体系の構築と輸出拡大
西日本農業研究センター
7.中山間地域における地域資源を活用した多角化営農システムの構築
- 中山間地域における地産地消ビジネスモデルの構築による地方創生の実現
- エネルギー自給園芸ハウスによる高収益・環境保全型野菜安定供給システムの構築
- 傾斜地に適応したスマート周年放牧による地域ブランド牛生産システムの構築
九州沖縄農業研究センター
8.農地フル活用による暖地農畜産物の生産性向上と輸出拡大
- 繁殖・育成・肥育シームレス管理による高品質低コスト和牛肉の輸出力強化
- かんしょと野菜を核とするデータ駆動型生産システムの構築
- 水田フル活用と作付最適化による高収益水田営農の実現
農業機械研究部門
9.高能率・安全スマート農業の構築と国際標準化の推進
- データ駆動型知能化農機の開発と国際標準化の推進
- 小型電動ロボットを核とする無人化農業の実現
- AIと人の融合による事故ゼロに向けた農作業安全システムの構築
セグメントIIIアグリバイオシステム
作物研究部門
10.スマート育種基盤の構築による産業競争力に優れた作物開発
- 先導的育種素材の作出と産業競争力に優れた作物開発
- 作物ビッグデータの収集利用による高速育種技術の開発
- 未利用遺伝資源の遺伝子利用を可能にする作物デザイン技術の開発
果樹茶業研究部門
11.果樹・茶の育種・生産プロセスのスマート化による生産性向上と国際競争力強化
- 国際競争力強化に資する果樹新品種の育成
- データ駆動型栽培管理システムによる果樹の生産性向上
- カンキツの機能性成分高含有品種の育成と高付加価値化によるブランド力向上
- 健康機能性成分を含む茶品種の育成と大規模スマート生産の実現
野菜花き研究部門
12.育種・生産技術のスマート化による野菜・花き産業の競争力強化
- データ駆動型高効率生産システムによる施設野菜・花き生産の高収益化
- データ駆動型生産管理システムによる露地野菜・花きのニーズ対応安定出荷
- 病害虫抵抗性品種及び機能性品種の開発による野菜・花きの安定供給と需要拡大
- ゲノム・表現型情報に基づく野菜・花き育種基盤の構築と育種の加速化
生物機能利用研究部門
13.生物機能の高度利用技術開発による新バイオ産業創出
- 絹糸昆虫の機能高度化による医薬品原薬・新機能シルクの開発
- 生物素材の高付加価値加工による医療・ヘルスケア産業の創出
- 新規有用昆虫の機能強化と革新的昆虫制御技術による新産業の創出
- ゲノム編集技術体系の精緻化と社会受容に適合したゲノム編集農作物の創出
- 最先端バイオテクノロジーの革新的基盤技術の構築
セグメントIVロバスト農業システム
農業環境研究部門
14.生産環境管理のスマート化等による生産性の向上と環境保全の両立
- 物質循環機能の高度化による生産性向上と温室効果ガス削減の両立
- 生産環境・栽培管理情報の統合による気候変動に適応した高生産性農業の実現
- データ駆動型土壌管理による持続的生産基盤の構築
- 有害化学物質の動態解明に基づく安全な作物生産の実現
- 農業生産と健全な生態系の両立による農業の価値創出
農村工学研究部門
15.農業インフラのデジタル化による生産基盤の強靭化
- 農業インフラ情報のデジタルプラットフォームの構築
- データ駆動型ライフサイクル技術による農業インフラの高性能・低コスト化
- 水利システムのリアルタイム制御による洪水・渇水被害の防止
- 地産地消型エネルギーシステムによる地域経済社会の強靭化
植物防疫研究部門
16.病害虫・雑草のデータ駆動型防除技術の開発による農作物生産の安定化
- 越境性病害虫・高リスク病害虫防除技術及び最先端無農薬防除技術の開発
- 果樹・茶病害虫の環境負荷軽減型防除技術による輸出力強化
- データ駆動型作物病害虫防除技術による生産性の向上と価値の創出
- 外来雑草・難防除雑草の侵入防止・防除技術の開発と普及
関連リンク |
お問い合わせ |