研究活動報告

2024年度日本農業工学会賞・新農林社賞を受賞

情報公開日:2024年6月11日 (火曜日)

受賞日

2024年(令和6年)5月12日

賞の名称

2024年度日本農業工学会賞・新農林社賞

受賞課題名

九州・沖縄地域における土地利用型作物の機械化研究

受賞者

農業・食品産業技術総合研究機構
暖地水田輪作研究領域スマート水田輪作グループ
深見公一郎(ふかみ こういちろう)

研究の概要

沖縄地域のサトウキビ栽培において、降雨後何日間も機械作業を行えない重粘質のジャーガルに関して、心土破砕機や溝堀機などのトラクタ所要動力と作業姿勢をリアルタイムに測定できる装置を開発し、重粘土壌に適用可能な作業速度や作業深さ等を明らかにしました。また、降雨が多いサトウキビの収穫・植付け時期の対策として、暗渠を施工せず心土破砕と排水ピットを組み合わせた簡易な排水技術を開発し、土壌水分の低下と増収効果を確認しました。また、九州地域における水稲-麦、大豆-麦の2年4作体系に関して、低コストかつ省力的な水稲乾田直播栽培を導入・拡大させるために、振動ローラを利用した地表面鎮圧による漏水防止技術を開発し、鎮圧回数と土壌物理性の関係を解析すると共に、鎮圧に伴って変化する土壌構造との相互作用をモデル化して鎮圧作業の効率化と最適化を行いました。さらに、降雨後の高水分土壌でも播種可能で、水田の漏水防止機能を有する畝立て乾田直播機をメーカと共同開発し、本機を利用した技術普及に取組みました。