研究活動報告

北海道では、積雪からビニールハウスの骨組みを守るため、積雪前にビニールを剥がします。省資源とコスト削減の観点から、ビニールを固定するための紐であるハウスバンドは翌年も再利用されています。ハウスバンドは、ビニール面へ均一に接し、摩擦の負荷を軽減するため、平たい形状の平紐となっていますが、収納する際にねじれが生じると、再利用時の作業の手間となるばかりでなく、ねじれによる摩擦によりビニールが破れるリスクが発生します。このため、ねじれのないよう手作業でロール状に巻く作業が行われており、1本の収納にかかる時間は短くても、作業全体では時間を要する作業となっていました。これを解消するために、使用済みハウスバンドを簡単に巻き取り、収納できるようにする機具を開発しました。市販巻き取り機にない簡単分解組み立て機構で、50本巻き取りに約3時間を要していた作業が1時間以内で完結可能になり、作業者の手指への負担も解消されました。本機具は優良事例として、農研機構内の他部署でも使用が開始されています。