研究活動報告

「農研機構 アグリ・フードイノベーションフェア」を開催しました

情報公開日:2026年3月30日 (月曜日)

開催日時

2025年12月19日(金曜日)13時00分~18時00分、20日(土曜日)10時00分~15時00分

開催場所

東京国際フォーラム (ロビーギャラリー、G701会議室)

主催・後援

(主催) 農研機構
(後援) 日本経済団体連合会、農林水産省

参加者数

  • ミニシンポジウム「食料安全保障を支える技術開発」(19日):93 名
  • 成果展示会(19日、20日): 1,013 名(2日間合計)
  • 10ミニッツセミナー(20日:成果展示会会場で実施): 207 名(8回分合計)
  • リクルートコーナー(20日:成果展示会会場で実施): 15 名

開催概要

食料問題への関心が高まるなか、農研機構の幅広い研究内容や成果を産業界や一般の方々へ包括的に発信するため、成果展示・ミニシンポジウムイベントを開催した。
会場は、人の通行量が多く通りすがりに「ふらり」と立ち寄りやすい、かつステークホルダーにとっても交通の便が良い東京駅近くとした。

ミニシンポジウム「食料安全保障を支える技術開発」

特にステークホルダーに向け、第5期までの研究成果と今後の戦略を発信し、農研機構の活動への理解促進と、各団体・企業との連携促進を図った。

【挨拶】

  • ① 久間和生理事長
  • ② 日本経済団体連合会、岩村有広常務理事
  • ③ 農林水産省 技術会議事務局 堺田輝也局長
久間和生理事長
経団連 岩村有広常務理事
技術会議事務局 堺田輝也局長

【基調講演】

農業・食品版Society 5.0の実現
- 農研機構のR&D戦略と食料安全保障の取組み -
久間和生理事長
農研機構のミッションと、その達成のために理事長就任以来行ってきた改革を最新の研究成果とともに解説、第6期のポイントとなる技術開発~社会実装のエコシステム構想と、目指す組織の姿を紹介した。

【講演】(各20分 x 5演題)

① AIとロボティクスで切り拓く未来の農業
中川潤一統括執行役
「農業・食品産業分野においても、フィジカル空間とサイバー空間を融合させたAI、ロボティクスをフル活用した未来の農業が始まりつつある」として、農研機構の戦略とミッション、およびその成果として、アプリケーション指向の農業AI 、生成AI、AI+ロボティクス、Cyber Physical System(CPS)などの最新技術を紹介した。
② 食料安全保障を支える育種革新ー経験からデータ駆動へー
石本政男所長
「品種はフードバリューチェーンの出発点」とし、DNAマーカー育種など従来の育種技術とそれを使った最新の成果・品種を解説するとともに、さらに育種効率を向上させ技術として現在推進している、AI・ビッグデータ等を活用したスマート育種について紹介した。
③ 人と協調する革新的なスマート生産技術
長﨑裕司所長
生産現場へのAI導入は必須とし、画像AIや生成AI等の農業分野での展開、人とロボットの協働、農機と各種農業支援サービス等とのデータ連携等の成果を紹介。社会実装には安全面も含め農作業の完全自動化、生産性向上と環境保全の両立が必要であるとした。
④ 「水田輪作新技術プロジェクト」による新たなエコシステム構想
古畑昌巳室長
「エコシステム構想」の一環として、技術の社会実装に向けて新たに立ち上がった「水田輪作新技術プロジェクト」を紹介。NARO方式乾田直播栽培を核とし、技術をパッケージ化することで、スマート農業技術の導入・普及を加速化するとした。
⑤ デジタルとバイオテクノロジーで進化する食品産業の可能性
髙橋清也総括執行役
海外市場拡大と輸出強化を目指し、品質・鮮度の見える化と鮮度保持技術の開発を進めるとともに、発酵技術、機能性食品やセルフケア食の開発により健康寿命延伸と社会課題解決に貢献、デジタル・バイオ技術を活用して食品産業の未来と健康社会の創出を目指していることを紹介。

【総合質疑】

技術の普及に向けての取り組み等について質問があり、久間理事長から、農業界と産業界を分け、それぞれに合わせた対応を行なっていることなど回答し、ほか、個別の技術や海外との連携などについて、活発なやり取りが行われた。

【アンケート評価】

「農研機構の技術レベルの高さや社会実装への強い意欲が伝わった」という声が多く、「特に理事長の講演や機構改革の成果に感銘を受けた」との意見も多く見られた。

成果展示会

19日、20日の2日間、ロビーギャラリーにて、農研機構の幅広い研究成果や取り組みを網羅するポスター60点、および実物や模型等を展示し、各研究所の担当者が説明した。

メカロンの実演*や、10ミニッツセミナー**、キーワードクイズ**を実施するとともに、リクルートコーナーを開設**し学生相談に応じた。

*19、20日両日 **20日のみ

メカロン実演展示
職員によるポスター説明
10ミニッツセミナー会場
リクルートコーナー

参加者からは、「農作物だけでなく、さまざまな分野の研究をしているのを知って驚いた」、「実機を見ることができ、また丁寧な説明もあり大変勉強になった」、「研究の取り組みや成果に大変感心した。今後を大いに期待する」、という好意的な意見が多く寄せられた。