南極地域観測隊は、南極の特色を生かした科学観測や研究に取り組み、夏隊と越冬隊が活動しています。
国立極地研究所 日本の南極観測について
https://www.nipr.ac.jp/antarctic/aboutjare/
農研機構の𠮷田美月研究員(生物機能利用研究部門 動物素材研究領域 極限環境耐性利用グループ)が、第68次南極地域観測隊の夏隊に参加し、南極に生息する微小動物の乾燥・凍結耐性に着目した研究を進めます。
2026年11月25日に日本を出発し、2027年2月中旬まで昭和基地周辺で研究活動を行い、3月23日に帰国する予定です。
文部科学省 第68次南極地域観測隊行動計画(案) 及び南極地域観測隊員等の決定について
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/06/1418062_00015.htm
南極には、ワムシ、クマムシ、センチュウなどの小さな動物が生息しています。これらの動物の中には、乾燥や凍結に耐え、環境が回復すると再び活動を始めるものがいます。特に、体の水分を大きく失い、代謝活動がほとんど検出されない状態となって乾燥を耐え抜くしくみは「乾眠(アンヒドロビオシス)」と呼ばれます。本研究では、これらの微小動物が乾燥や凍結に耐えるしくみを調べ、動物種を超えた共通点と、それぞれの種に特有の特徴を明らかにします。また、乾燥耐性と凍結耐性に共通するしくみや両者の違いを比較し、厳しい環境から細胞を守るために重要な要因の解明を目指します。
得られた知見を、農研機構が現在進めている「常温で乾燥しても死なない」昆虫であるネムリユスリカの研究と合わせ、将来の細胞の常温乾燥保存技術の開発につなげることを目指します。