農研機構の職員が日本作物学会研究奨励賞を受賞しました。
賞の名称
日本作物学会研究奨励賞(第27回)
受賞者
篠遠 善哉(農研機構 東北農業研究センター 水田輪作研究領域 ICT活用技術グループ 主任研究員)
受賞年月日
2023年3月29日
功績の概要
水田転換畑における子実(しじつ)用トウモロコシのプラウ耕による省力安定栽培に関する研究(受賞内容の紹介)
水田農業では、主食用米の需要量の減少に伴う水稲作付面積の減少と畑作物の増産から水田のフル活用が求められ、農業従事者の減少と高齢化という背景から省力管理可能な作物が求められています。また畜産業からは、輸入穀物価格の高騰による国産濃厚飼料の需要が高まっています。
これらの背景から、受賞者は、水田転換畑※1での子実用トウモロコシ※2栽培において、慣行耕起法であるロータリ耕より高速作業が可能なプラウ耕に着目し、土壌の物理化学性とトウモロコシの根系発育および根の生理的活性の解明を通して作物の基礎的な研究に寄与すると同時に、現地実証試験を通じた応用面での技術開発を進めました。研究に加えて、さらに研究成果の一部を標準作業手順書(SOP)としてとりまとめ、技術の普及活動に寄与している業績が高く評価されたことにより、本賞が授与されました。
※1:水田を畑として利用する農地
※2:トウモロコシの子実を成熟期に収穫し、主に家畜の飼料になります
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表彰状と副賞を手にする受賞者表彰状