研究活動報告

園芸学会令和6年度秋季大会で優秀発表賞を受賞しました。

情報公開日:2024年12月17日 (火曜日)

受賞年月日

  • 2024年(令和6年)11月24日

業績

  • 優秀発表賞:イチゴにおける飽差環境と水分ストレス状態の関係

受賞者

  • 農業・食品産業技術総合研究機構西日本農業研究センター 中山間畑作園芸研究領域
  • 施設園芸グループ 山中 良祐

研究の概要

  • 国内のイチゴ栽培ハウスでは日中の乾燥により植物体にかかる水分ストレスが強くなって収量が低下するため、湿度環境を改善するための加湿制御が注目されています。一方、曇雨天日に晴天日と同じ湿度設定で加湿制御すると過湿となり、病害の発生や品質の低下が起こることが課題です。

    本研究では、飽差*の増大(≒乾燥)が急激に進む時に植物体の水分ストレスが増大してイチゴ果梗径が収縮するという植物体の環境応答に着目して、イチゴ果梗径が収縮する飽差環境を解明しました。今後、イチゴ果梗径が収縮する飽差環境にならないように加湿しつつ、過剰な加湿を回避できる加湿制御技術を開発することでイチゴの更なる生産性向上に貢献することが期待されます。

    *乾燥度の指標。飽差が大きいほど乾燥していることを意味する。