重点普及成果
環境DNAを活用した落水管理による特定外来生物カワヒバリガイの駆除技術
本技術開発の背景
カワヒバリガイは中国・朝鮮半島原産の二枚貝で、水利施設等に付着・大発生し、通水障害の原因となる特定外来生物である。我が国では1992年発見以降、これまでに全国12都府県に侵入している。微小な幼生が水路などを経由して拡散するため、侵入初期の発見が難しく、対策の遅れが問題となっている。
技術概要
- 環境DNAを用いた高感度検知手法と、非灌漑期の貯水池落水管理によるカワヒバリガイ繁殖個体の駆除技術を開発した。自治体や土地改良区による導入もし易く、早期発見による早期防除や蔓延地から未侵入地域への侵入防止対策を実現できる。
- 早期の対策と駆除の徹底により、周辺流域への拡散を抑制し、未侵入地域への予防的な対策にも効果が期待される。
技術に関する問い合わせ先
農研機構 農業環境研究部門 研究推進部 研究推進室
参考情報
普及成果情報
プレスリリース
標準作業手順書(SOP)
原著論文
その他研究成果
- 伊藤 (2022) カワヒバリガイ 11月以降の落水で駆除. 現代農業 101: 112-116.