重点普及成果

輸送中かんしょの腐敗防止方策の普及拡大

本技術開発の背景

国産かんしょの輸出額は2021年で23億円と、この10年で20倍に急増しているが、一方で特に冬季の長距離(長時間)輸送中に約25%が腐敗してフードロス、経済的損失が発生する事例もあり、輸送中の腐敗を防止する方策の確立がさらなる輸出拡大に向けて、喫緊の課題となっている。

技術概要

  • 輸送中のかんしょ腐敗を防ぐために、出荷するイモの洗浄・調製後の高温キュアリングに加え、イモに傷をつけないハンドリングの徹底等も含めた腐敗防止技術を開発した。
  • 上記の腐敗防止技術を導入することにより、かんしょ生産法人から香港への冬季の輸出においても腐敗率5%以下となることを実証した(2022年産かんしょ)。
  • 高温キュアリング等のかんしょ腐敗防止技術を取りまとめた標準作業手順書を活用することで、全国のかんしょ産地の輸出拡大に貢献する。

※キュアリング:イモを一定の温度・湿度条件下に置くことで、傷や表皮の下にコルク層(治癒組織)を形成させ、腐敗菌の侵入を防止する技術。

技術に関する問い合わせ先

農研機構 九州沖縄農業研究センター 研究推進部 研究推進室 広報チーム
Tel.(096)-242-7530

参考情報

標準作業手順書(SOP)