重点普及成果
侵略的な外来雑草ナガエツルノゲイトウの水田でのまん延防止技術
本技術開発の背景
侵略的な外来雑草ナガエツルノゲイトウは、水陸両生で再生能力が高く、現在25都府県に定着している。うち、13府県では水利用に伴い水田に侵入し、同種がまん延した水田では収穫皆無になるなど破壊的な被害を生じている。そのため、侵入した水田での早期防除と分布拡大防止対策が求められているが、水田におけるナガエツルノゲイトウの有効な防除技術はこれまでなく、まん延防止技術の確立が喫緊の課題となっている。
技術概要
- ナガエツルノゲイトウに有効な水稲用除草剤とその処理時期を明らかにし、有効除草剤を組み合わせた体系処理により本種を防除する技術を開発した。
- 上記のまん延防止技術を導入することにより、まん延する水田でも水稲栽培期間中に手取り除草を行うことなく、ナガエツルノゲイトウの地上部の生育を慣行と比べて10%以下に抑制すること、2年間で栄養繁殖体となる地下部を含めた徹底防除が可能となることを実証した。
- ナガエツルノゲイトウの水田でのまん延を防ぐための技術を取りまとめた標準作業手順書を活用することで、本種による雑草害軽減とまん延防止が期待できる。
技術に関する問い合わせ先
農研機構 植物防疫研究部門 研究推進部 研究推進室
Tel:(029)-838-6874
参考情報
普及成果情報
プレスリリース
標準作業手順書(SOP)
- 水稲移植栽培における除草剤体系処理によるナガエツルノゲイトウ防除技術 標準作業手順書
論文