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ファジイ推論を用いて土壌肥沃度等の圃場の均一性を評価することにより、圃場の変動を簡便に推定することができ、また、視覚的に表現することができる。
大区画水田を対象とする圃場調査では圃場区画全体の平均値だけでなく部分的な不均一性についての情報が不可欠である。調査はなるべく省力的に行いうるようにできるだけ少ない標本数で済むことが望ましい。そこで、土壌調査を例にして、圃場全体の土壌肥沃度を簡便に評価するための方法として調査地点のデータをスムージングして圃場全体を視覚的に表す方法を開発する。大区画圃場の場合、まずグローバルな変動を把握し、さらに必要があればより詳細な調査を行うことが考えられる。グローバルな変動を把握する方法としては、標本数を小さくしたスムージング法が、さらに特定の部分をより詳細に調査したい場合は、その部分から多く標本を選んだスムージング法が適用できる。また、大区画を層別したり、傾斜の方向を見出したりするための方法として利用することができる。
大区画圃場の土壌肥沃度の変動は表1に示される。これらの圃場内の均一性を解析する手法は以下のとおりである。
調査地点の選びかたとしては外挿する部分が大きくなると正確な推定が保証されなくなるので、圃場全体をカバーするように選ぶことが大切である(表2)。ただし、等間隔に選ぶ必要はない。また、規則的に選ぶ必要もない。GCVPACKはFORTRANのソースコードとして提供されている。