ファジィ推論を応用した葉形の3次元曲面表現
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要約
ファジィ推論を応用して、葉形から得られた3次元データを用いて精度の高い自由曲面をコンピュータ上で再現する手法を開発した。
- 担当:北陸農業試験場 企画連絡室 研究技術情報科
- 連絡先:0255-26-3214
- 部会名:情報研究
- 専門:情報管理
- 対象:稲類 麦類 雑穀類
- 分類:研究
背景・ねらい
植物の個体の周辺における光環境や微気象を推定するためには、植物の形態をコンピュータによって正確に再現する必要がある。そのために、ファジィ推論を応用し、比較的、少ないデータを用いて精度の高い曲面を得る方法を開発した。
成果の内容・特徴
この方法は以下のような手順で実行される。
- 三次元デジタイザを用いて、植物の形をよく表している点(曲率が大きい点など)の三次元座標を測定してデータを得る(図1)。
- データを用いてファジィ推論を応用した手法に基づく計算(「具体的データ」の式を用いる)を行い、結果を三次元グラフで表示する。
- 得られた三次元グラフをみながら、パラメータ("a"と"b")を調整し、植物の形態に最も近いと思われるものを採用する(図2)。ここで、uとvは媒介変数である。この"a"と"b"の値の調整は、ファジィ推論におけるメンバーシップ関数の調整に相当する。
この方法を用いれば、比較的、少ないデータから葉面の法線方向が推定でき、結果を植物や群落の周辺の光環境や微気象の推定に役立てることができる。また、従来の曲面構成手法に対して上位互換性があることも実用上、重要な特徴である。
具体的データ


その他
- 研究課題名:地域農業に関する研究技術情報の調査分析
- 予算区分:経常
- 研究期間:平成7年度(平成6年~8年度)
- 研究担当者:竹澤邦夫
- 発表論文等:簡略化ファジィ推論を用いた自由曲面の構成,日本ファジィ学会誌,第7巻,第6号,pp.1278-1282,1995.