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「はるの輝」は寒冷地から温暖地まで栽培できる、良食味のナバナである。草体がワックスレスであることから鮮緑色で外観がよく、甘味があって食味が良好である。また、花茎が太く商品価値は高い。
なばなは冬作物であり、早春に夏野菜に先駆けて生産、出荷できる有利性があり、近年、温暖地を中心に産地が形成されている。また、寒冷地でも太平洋岸に面した積雪の少ない宮城県、福島県および積雪期間の比較的短い新潟県などで高収益作物として栽培されている。 しかし、それらの使用品種は早生類であるため寒冷地では越冬性が劣る。 東北の寒冷積雪地でも越冬できる食味の優れたナバナ用品種の育成が望まれていた。
「はるの輝」は「トワダナタネ」の草体を被うロウ質を欠いた突然変異株に由来し、それがもっていた劣悪特性を淘汰し、固定を図って育成したものである。
活用面:
耐寒性に優れることから寒冷地より温暖地まで栽培できるナバナである。
農林16号や三陸つぼみ菜より晩生種であることから、
これらの特性を組み合わせることにより出荷期間が長くなり、経営に有利である。
留意点:
播種期が遅れると収量が低下するので適期播種に努める。
根こぶ病には抵抗性がないので連作や発生地での栽培は避ける。
ハウス栽培では収穫期前後にコナガ類、灰色かび病、白さび病、
黒斑細胞菌の発生がみられることがあるので防除に努める。