概要
2024年12月3日、警視庁より、農研機構が育成したイチゴ品種「桃薫」(とうくん)の育成者権1)侵害(種苗法違反)についての報道発表がありました。当該品種の苗を無許諾で増殖しフリーマーケットサイトで販売を行ったなどの種苗法違反(一部は関連して農地法違反)容疑で2名が通常逮捕されたほか、10名が書類送致されたというものです。
種苗法に基づく登録品種を育成者権者の許諾なく増殖・販売することは、違法です。このような行為は、正規の許諾先や生産者に不利益をもたらすだけでなく、わが国の優良品種の海外流出リスクを高める行為です。また、管理不十分な種苗が出回ることは、品種のブランドの価値低下や病虫害の拡大など、わが国農業全体に悪影響を及ぼします。
当機構は、フリーマーケットサイトの監視や違法が疑われる出品の現物調査など、フリーマーケットサイトにおける育成者権の侵害に厳しく対応しているところであり、引き続き、農林水産省や警察とも連携して対応してまいります。
今後とも、登録品種の適切な利用に、御理解と御協力をお願いいたします。