刊行物

従来、クリ果実を加害するクリシギゾウムシの対策には、収穫後に果実の臭化メチルくん蒸処理が行われてきた。臭化メチルは「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」においてオゾン層破壊物質として指定されており、国内においては平成25年末を最後に使用できなくなった。このため、臭化メチル及びヨウ化メチル剤だけに頼らない代替防除技術への円滑な移行を図り、クリの安定生産に資する必要がある。平成25年度から平成27年度にかけて実施された農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業「25070Cクリのくん蒸処理から脱却するクリシギゾウムシ防除技術の開発」の中で、代替防除技術に移行するときの技術的課題の解決について取り組み、その成果を加えて、マニュアルとして完成させた。