刊行物
ひずみを指標とした強化プラスチック複合管の診断手法
- カテゴリ
- 技術紹介パンフレット
- 農村・経営
- タイトル
- ひずみを指標とした強化プラスチック複合管の診断手法
- 発行年月日
- 2017年7月13日
- 概要
-
農業の基幹施設であるパイプラインの突発的な破損事故が増加している。パイプラインの破損は農業用水の使用に支障をきたすだけでなく、漏水による地盤流亡や交通障害などの二次被害を引き起こす場合もある。そのため、破損事故を未然に防止することは吃緊の課題である。 地中に埋設された強化プラスチック複合管(FRPM管)は土圧を受けて変形をしており、現在は、FRPM管全体の変形の程度(たわみ率)を測定して、安全性を診断している。しかし、地下水や地盤沈下などの影響でFRPM管周辺の土が不均一になった場合、FRPM管全体は変形しなくても、局所的に変形してひび割れが発生し、漏水に至ることがある。そのため、FRPM管全体の変形を測定するだけでは、安全性を正確に診断することはできない。 そこで、曲率を測定しひずみを求めることにより、局所的な変形を生じた場合でもFRPM管の安全性を診断できる手法を開発した。診断に用いるひずみのしきい値は、FRPM管の長期強度に関する試験を実施して求めた。ひずみを指標とした本手法は、たわみ率よりも合理的かつ定量的に安全性を診断することができる。