畑H04 (株)東洋グリーンファーム(熊本県大津町)

実証課題名
機能性食品素材加工工場を中核とした需要確定生産スマート農場クラスタの実証
経営概要
のべ約1,150ha(直営圃場 約50ha、栽培委託 約1,100ha) うち実証面積:655ha

導入技

①クラウド型栽培データ管理(ほ場電子マップ)、②環境センシング(遠隔カメラ、微気象観測、土壌pH測定等)③収穫適期予測(呼称名:V-JIT)システム、④収穫・運搬ルート探索(呼称名:J-JIT)システム

  • ①出穂・倒伏・⻩変等による収穫断念リスクのゼロ化、②圃場巡回等の作業負荷の軽減(現状比1/2以下)、 ③圃場での反収向上(現状比10%以上)、④加工工場へのジャストインタイム供給(納品遵守率100%)

目標に対する達成状況

目標①
:収穫適期予測システムを導入した圃場で収穫断念リスク率は約7割削減、加工工場での受入拒否率はゼロ%であった。
目標②・③
:フィールドサーバーやフィールドカメラ等の活用により、生育調査作業の負荷(所要時間)を約19%軽減、また、適期収穫等により圃場での大⻨若葉の反収を11%増加できることを確認した。
目標④
:ジャストインタイム供給のために必要な収穫運搬ルート探索システム導入し、納品順守率は98.8%であった。

導入技術の効果

※図中の「V-JITシステム」とは、収穫適期予測システムの略称

収穫断念リスク率

  • V-JITシステム導入圃場で約7割削減
    (1.75%→0.46%、対照区との比較)

加工工場受入拒否率

  • V-JITシステム導入圃場からの加工工場への原料受入拒否率はゼロ%であった。

    ※加工工場受入拒否率(%)
    =加工工場受入拒否数量(kg)/納品数量(kg)×100

  • 加工工場に納品される大⻨若葉の鮮度・品質は維持できている

圃場巡回の作業負荷

  • 生育調査作業の負荷は約19%軽減(対照区対比)、圃場巡回作業全体としては約23%軽減

大⻨若葉の反収

  • V-JITシステム導入圃場での反収が11%増加 (同圃場の前年度実績との比較、対照区との差)

事業終了後の普及のための取組

  • スマート農業技術の継続活用・更新を進めながら、農業団体、農業従事者等からのご要望に応じて、V-JIT、J-JITシステムを見学いただける機会を設けて、これらの啓蒙、普及を進める。
  • V-JIT、J-JITシステムの他作物への応用展開も検討し、発展的な普及に努めていく。
問い合わせ先

(株)東洋新薬 品質保証部 髙橋尚人

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キーワード

栽培管理システム、流通管理システム、畑作、気象メッシュデータ、大麦若葉、ムギ、オオムギ