露B01 おとべ農産(同)(青森県東北町)

実証課題名
上北地域大規模露地野菜経営の省力化技術体系の実証
経営概要
20ha(ながいも7.5ha、ごぼう1.5ha、だいこん6ha、キャベツ5ha)うち実証面積:20ha

導入技

①ロボットトラクタ、②自動操舵トラクタ、③ワイドスプレッダ、④自動車速制御装置・静電ノズル付きブームスプレイヤ

  • 耕うん・整地作業人数の50%削減、肥料費の5%削減、農薬散布時間10%削減、出荷量3%増加

目標に対する達成状況

  • ロボットトラクタと有人トラクタの協調作業により、耕うん・整地作業人数は2人から1人となり目標は達成された。さらに、ながいも、ごぼうの収穫・運搬での協調作業により、作業時間が慣行よりそれぞれ22、14%削減され、収穫作業能率が大きく向上した。ただし、ながいも、ごぼうの収穫については、ロボット農機の安全性確保ガイドライン適用拡大が必要である。
  • ワイドスプレッダによる施肥は作業能率、精度が高かった。静電噴霧による農薬散布は防除効果が高く、散布回数の低減もみられた。経営データから、肥料費の削減、出荷額の増加が確認され目標は達成された。

導入技術の効果

協調作業(耕うん・整地)

  • 収穫後の整地をロボットトラクタと有人トラクタの協調作業で行い、作業人員を2名から1名に、延べ作業時間を36%削減。

協調作業(収穫)

  • 自動操舵トラクタ(収穫)にトレーラーを牽引するロボットトラクタ(運搬)を追従させることで、オペレーターを1人減らし、延べ作業時間をながいもで22%、ごぼうで14%削減。

施肥作業

  • 自動操舵トラクタ+ワイドスプレッダによる施肥を行い、慣行に比べ作業時間を57%削減。また、散布量・幅ともそれぞれ設定比101・105%と精度が高かった。

農薬散布作業

  • 自動車速制御・静電ノズル付きブームスプレイヤで防除したキャベツ実証区では、慣行区に比べ病害虫の発生がやや少なかった。
  • キャベツ実証圃場において、農薬散布回数が慣行6回に対し4回となった圃場もあった(実証経営体の作業記録より)。

事業終了後の普及のための取組

  • スマート農機の導入時のコスト低減に向けた市町村段階での支援体制の整備や農業者を対象としたフォーラム、自動操舵トラクタの活用促進に向けた研修会等を開催し、スマート農機の利用効果を周知する取組を行う。
  • 自動操舵トラクタのメリットである不慣れなオペレータでも熟練者なみの精度で作業ができることについて実証試験を実施し、普及促進を図る。
問い合わせ先

地方独立行政法人青森県産業技術センター野菜研究所

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キーワード

散布機、ロボトラ、同時作業、畝立て、施肥マップ、長いも、長芋、ゴボウ、牛蒡、ダイコン、大根