大D12 (農)夢耕坊(石川県白山市)

実証課題名
大規模水稲経営における農業ブルドーザとドローンを活用したスマート農業技術体系の実証
経営概要
63ha(水稲50ha、大豆/大麦11ha、野菜2ha)うち実証面積:水稲31ha

導入技

①農業ブルドーザ、②防除用・センシング用自動飛行ドローン、③水田用センサー、④栽培管理支援システム、⑤圃場管理システム

  • V溝乾田直播栽培体系の労働時間10%以上削減、収量5%増収

目標に対する達成状況

  • ドローンによる液剤防除時間44%削減(0.55hr/10a→0.31hr/10a)、水田用センサーによる水管理時間の49%削減(0.70hr/10a→0.36hr/10a)など、スマート農業技術を活用することで労働時間を13%削減(5.7hr/10a→4.9hr/10a)
  • 多収性品種「ひゃくまん穀」と主力品種の「コシヒカリ」を組み合わせた実証区の収量は502kg/10aと、慣行区のコシヒカリのみの収量479kg/10aを4.8%上回り、5%増収目標をほぼ達成

導入技術の効果

農業ブルドーザ

  • V溝乾田直播作業時間はトラクタと遜色なく、トラクタでは実施困難な畦倒しや均平化施工が可能

防除用自動飛行ドローン

  • 慣行(ブームスプレーヤ)と比較し、出穂後防除労働時間を44%削減

センシング用ドローン

  • 空撮画像からNDVIを算出し、ほ場内の生育ムラを可視化
  • 空撮測量で、ほ場の高低差を高精度に可視化、農業ブルドーザによる合筆・均平作業を効率化。測量に要する作業時間を35%削減

ドローンによる局所追肥

  • NDVIの低い地点を狙って追肥することで、生育ムラを補正
  • 全面施肥と比べ減肥につながる

事業終了後の普及のための取組

  • ドローン粒剤散布やドローン追肥については、使用する農薬・肥料、多様な場面での活用やその効果について、引き続き検討を重ねることで、更なる労働時間の短縮を図る。また、各種実証ほ場の設置や、農業試験場が主催する「移動農業試験場」、いしかわ農業総合支援機構が中心となって実施する「いしかわ耕稼塾」等のセミナーを通じて広く実証効果を広めることとする。
  • 農業ブルドーザに関しては、令和元年から、石川県内5地区の農林総合事務所ごとに普及指導計画を策定し、技術の推進体制を構築している。
問い合わせ先

石川県農林総合研究センター農業試験場

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キーワード

リモートセンシング、建設機械、大規模水田作、可変施肥、V溝直播、ブルドーザー、リモセン、水管理システム、水田センサ、水位センサ、イネ、ダイズ