中C04 (農)田原(長野県伊那市)
実証課題名
中山間地農業を支える集落営農におけるスマート農業技術を駆使した先進的水田複合経営の実証
経営概要
44.5ha(水稲34.5ha、小麦7ha、長ネギ1.5ha、りんご1.5ha)うち実証面積:水稲15ha
導入技術
①自動運転トラクタ、②直進アシスト田植機、③自動水管理、④マルチロータ-:農薬散布・リモートセンシング、⑤リモコン式草刈機、⑥食味・収量コンバイン、⑦KSAS通信機能付き乾燥システム
目標
- 水稲部門にスマート農業技術を導入、省力化を実現し、その効果を活用して園芸作物を導入し、経営全体の販売総額を10%程度向上
目標に対する達成状況
- 自動運転トラクタは有人機との協調作業で、耕起や荒代かきの作業時間を50%短縮できた。
- 自動水管理(WATARAS)は水管理時間を83%削減できた。
- マルチロータ―による除草剤散布は慣行作業に比べ作業時間を66%削減、殺虫剤散布は44%削減できた。
- リモコン式草刈機のARC-500とKZ-05は、刈払機に比べて作業時間を7割程度削減。
- 以上の結果、水稲部門の省力化が実現できた。
- スマート農業の導入により、水稲の10a当たり投下労働時間が7.7時間減少し、ネギの作付面積を33a拡大することが可能で販売額が向上すると見込まれた。
導入技術の効果
自動運転トラクタ
- 自動運転トラクタと有人機を用い、1人2台使用による代かき (荒代かき) 協調作業を実施した。有人機に比べ、作業時間は50%削減された。
自動水管理
- 自動給水栓(WATARAS)導入区(297a、28筆)は慣行区(307a,28筆)と比べ、栽培期間中の水管理時間が83%削減された。
マルチローターによる雑草・害虫防除
- 斑点米カメムシ防除において、慣行の散布方法(背負い式動力散布機)に比べ、作業時間が44%削減された。
リモコン式草刈機
- リモコン式草刈機2機種の作業時間は、刈払機に比べ、70%以上%削減された。
事業終了後の普及のための取組
- 長野県は、令和3年度には農業農村支援センターにスマート農業推進担当者を配置し、本事業の成果の普及を図るとともに、各種支援施策を行う予定である。
- (農)田原において、新たな技術を含め実証を継続予定であり、既存導入技術については、農業農村支援センターが主体となり、さらに効果及び利用方法等を検討する。
問い合わせ先
長野県農業試験場企画経営部
E-mail:
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キーワード
ドローン、水管理システム、中山間水田作、草刈り機、ロボトラ、同時作業、田植え機、可変施肥、自動操舵、NDVI、イネ