中D03 (農)エコファーム舟枝(福井県鯖江市)
実証課題名
北陸の中山間重粘土壌水田におけるスマート農業技術による麦、大豆、露地野菜や緑肥栽培米(菜花米)の収量向上と省力・低コスト水田農業体系の確立
経営概要
48ha(水稲20ha、大麦9ha、大豆15ha、露地ブロッコリー1ha、ソバ3ha)
うち実証面積:水稲17ha、大麦9ha、大豆9ha、露地ブロッコリー1ha
うち実証面積:水稲17ha、大麦9ha、大豆9ha、露地ブロッコリー1ha
導入技術
①営農管理ソフト、②ロボットトラクター、③直進アシスト田植機、④遠隔水管理システム、⑤農薬散布・リモートセンシング用ドローン、⑥自動運転・収量コンバイン
目標
- 収量向上(菜花米13%、大麦27%、大豆42%、ブロッコリー21%)、 労働時間削減(菜花米30%、大麦12%、大豆15%、ブロッコリー2%)、 収益向上(売上高19%増、営業利益黒字化)
目標に対する達成状況
- スマート農機の利用による緑肥の生育向上や明渠施工による排水性向上により、水稲の収量は10%、大麦の収量は45%向上した。大豆は大雨による発芽不良の影響を受けて6%の増収にとどまった。
- 労働時間の削減率は、水稲で41%、大麦で12%と目標を達成した。大豆は長雨による生育不良や雑草多発のため1%の削減、ブロッコリーは夏季の高温により2%増加し削減目標には届かなかった。
- 収益に関しては、売上高が12%増加したものの営業利益の黒字化は達成できなかった。
導入技術の効果
自動運転トラクターによる作業時間短縮
直進アシスト田植機の労働力削減効果
- 直進アシスト田植機と高精度の密苗疎植や直播との組合わせで、労働時間を最大8割削減し、オペレーターの疲労も軽減。
自動給水栓を用いた水管理
収量コンバインによる詳細な収量情報の取得
- 収量・タンパク計測機能付コンバインと営農管理システムの連携により、水稲の収量やタンパクを把握し、次作の施肥設計に反映させ、収量の向上に結びつけた。
事業終了後の普及のための取組
- スマート農機を活用して労働時間削減等に努め、経営管理ソフトにより各種のデータを蓄積して経営改善に活用していく。また、生産者や学生生徒等の見学受け入れやスマート農機の実演会を開催し、スマート農業技術を用いた実際の農作業を実演する。スマート農業を取り入れた農業経営の取組をPRすることで若い人材の雇用を誘導する。
- 丹南農林総合事務所、鯖江市、JA福井県等が連携して、スマート農業に関する研修会の開催や認定農業者等へのICT技術導入を支援し、スマート農業技術の普及拡大を図る。
問い合わせ先
福井県丹南農林総合事務所(山影祐也)
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キーワード
中山間水田作、可変施肥、田植え機、ロボトラ、同時作業、中山間地、NDVI、畝立て、イネ、ムギ、ダイズ、オオムギ