畑2C03:(有)土屋ライスファームほか【千葉・東金市】
実証課題名
スマート農業技術を活用した落花生生産の機械化
~一貫体系による大幅な労働工数の削減と品質確保の実証~
~一貫体系による大幅な労働工数の削減と品質確保の実証~
経営概要
74.2ha(水稲71.2ha、落花生3.0ha) うち実証面積:落花生3.0ha
導入技術
①自動運転トラクタ、②海外製落花生ハーベスター、③AIを活用した収穫適期判断、④天候に左右されない屋内乾燥技術
目標
必要労働工数80%削減、天候に左右されない屋内での乾燥技術確立、AIを活用した収穫適期判断技術の確立
目標に対する達成状況
- スマート農業一貫体系により、作期全体の必要労働工数が約55%削減(91.3人時/10a→41.8人時/10a)に留まった。これは、耕作放棄地を開墾し実施しており、雑草繁茂による手取り除草が実証2年目でも27.1人時/10a発生したことによる(千葉の平均的な慣行圃場では手取り除草は4人時/10a程度となっている)。
- 工業的乾燥技術の確立を実現し、ショ糖率に関し比較のため実施した慣行乾燥方法の5.1g/100gに対し、1次乾燥・2次乾燥屋内で6.3g/100g、1次乾燥露地・2次乾燥屋内で7.3g/100gを達成した。
- AIを活用した収穫適期判断技術を確立し、収穫適期誤差3日以内を達成した。
導入技術の効果
作期全体の労働時間
- スマート農業一貫体系により落花生の作期全体の必要労働工数が約55%削減(91.3人時/10a → 41.8人時/10a)。
乾燥落花生の成分分析
- 屋内での工業的乾燥において品質の面で、従来(慣行)ショ糖値を大きく上回る。
乾燥工程の必要労働工数
- 屋内での工業的乾燥により必要労働工数は96%削減。
収穫適期判定AIモデル作成
- 試掘りにより収穫適期を決定し、それを用いて撮影した画像により教師データを作成し、AIモデルの作成・検証。収穫適期誤差は3日以内。
事業終了後の普及のための取組
- 乾燥・調製工程は突破型の技術開発により工数削減、品質向上共に数値が達成できたので、今後は現地見学会に参加いただいた研究機関、行政・普及、JAの方々とも引き続き連携を深め、安価に手軽に展開できる普及型の技術開発を進め広く生産者が活用できる仕組みを構築する。
- AIは、広くご利用いただけるよう、機会を捉え、播種期の違いによるデータ蓄積及び収穫期予測モデルを構築・推進する。
- 労働工数削減においては、毎年、工夫とデータ取りを行い、手取り除草工数の削減に努め当初の目標を達成するよう推進する。
問い合わせ先
株式会社NTTデータ経営研究所 BI推進室
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関連リンク
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