畑2D05:金沢農業【石川・金沢市】

実証課題名
大規模畑作経営における大豆の収量2.5倍増を目指すスマート有機農業技術体系の実証
経営概要
265ha(水稲38ha、大豆113ha、麦類114ha)※有機栽培面積3作物合計239ha
うち実証面積:有機栽培大豆49ha

導入技

①除草ロボット、②収量センサコンバイン、③経営栽培管理システム(KSAS)

実証農場における有機大豆の収量を2.5倍増、大豆の経営面積を10%以上拡大

目標に対する達成状況

  • 収量センサコンバイン、KSASを活用したほ場管理により、収量が約2倍に増加し(40kg/10a→82kg/10a)、目標の約82%を達成。
  • 大豆経営面積は令和2年より約10%拡大(100ha→113ha)除草ロボットによる株間の除草効果を確認でき、ホー除草(手刈り除草)よりも大幅に作業時間が軽減。

導入技術の効果

除草ロボット

  • 大豆画像のAI学習により、大豆専用の除草プログラムを開発することで、除草ロボットが大豆株を認識して約90%回避
  • 除草ロボットの株間除草により、株間の主要雑草(オオオナモミ)を 約50%除去

除草後の雑草量

  • 除草ロボットによる株間除草を2回行うことで雑草量を抑制でき、株間除草53日後でも、無処理より少ない雑草量を維持

除草ロボットの株間除草後の収量

  • 株間除草ありの収量は2020年の有機慣行(播種株間9cm)よりも改善

KSASによる作業効率の見える化

  • KSASにより作業ごとの作業時間、面積効率などを見える化
  • 除草ロボットにより株間除草の作業時間が約17時間削減

事業終了後の普及のための取組

  • 草丈のより大きい大豆株の教師データを収集し、大豆プログラムを更新し除草ロボットの作業適期拡大に取り組む。
  • 除草ロボットの除草機構の改善により、除草効果の改善や他作物への適用拡大に取り組む。
  • 土壌化学性や収量センサコンバインのデータをもとに、苦土資材の施用などによる土壌改良を行い、収量の改善に取り組む。
  • KSASによる作付け計画やほ場管理、作業効率などの事例を他の担い手農家に紹介し、導入を進める。
問い合わせ先

石川県農林総合研究センター農業試験場

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キーワード

コンバイン、遠隔操作草刈機、営農管理システム、畑作、有機栽培、除草ロボット、土壌改良資材、大豆、ダイズ