果2H08:長崎せいひ農協長崎びわ部会【長崎・長崎市】

実証課題名
びわの品質を保証する生産から出荷までのスマート農業技術の実証と農福連携の推進
経営概要
150ha(びわ150ha) うち実証面積:びわ150ha

導入技

①生産管理システム、②LPWA気象観測による収穫予測、③ドローンを利用した運搬、農薬散布、④LED補光による果実の糖度向上、⑤集荷トレーのまま選別するスマート選果システム

びわ'なつたより'の5%以上をブランド品として出荷、スマート選果システムによる労働時間の10%以上削減

目標に対する達成状況

  • スマート選果システムで選別した'なつたより'のうち2.5%が糖度13度以上のブランド「特選」として出荷できた。糖度が保証された「特選」の評価は高く、販売価格は平均単価の約3倍の4,500円/kgで取引された。
  • スマート選果システムは労働時間515h/10aのうち、選果・出荷作業を代替することで55h/10a(10.7%)を削減した。収穫期に集中する労働時間を削減できるため、雇用費の削減や経営規模拡大を図ることが可能で所得向上を実現できる。

導入技術の効果

気象観測による出荷予測

  • びわ産地全体に設置したLPWA気象観測網で収集した気象データを利用することで出荷時期、量を精度よく推定

ドローン防除の効果

  • ドローン防除は手散布と同等にびわの腐敗果発生を抑制でき、防除時間を9割以上削減

品質を保証したびわのブランド化

  • スマート選果システムは集荷トレイから移し替えることなく、重量、糖度、内部腐敗を日量1t選別し果実表面に選果結果を表示

スマート選果システムによる省力化

  • スマート選果システムは生産者の行っている選果、出荷作業を代替し55h/10a(10.7%)を削減。

事業終了後の普及のための取組

  • ドローン防除用農薬の登録申請を製造企業と協力して進めるとともに、産地で育成した6名のオペレーターが防除の請負サービスを実施する体制を関係機関と調整し構築する。
  • スマート選果システムの糖度、内部腐敗の判別機能を活用したトップブランドの「特選」の出荷量拡大に加え、食味重視の新たな商材を検討しびわ経営の所得向上を図る。
  • 新型コロナの影響で延期された全国ビワ研究協議会において実証成果を報告し全国のびわ生産者への周知を図る。
問い合わせ先

長崎県農林技術開発センター

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キーワード

ドローン、栽培環境センシング、営農管理システム、栽培管理システム、びわスマート選果システム、運搬用ドローン、果樹、微気象観測、選果機、LPWA、LED補光、内部腐敗、ビワ、びわ