露2D07:(有)安井ファーム【石川・白山市】

実証課題名
水田農業の高収益化を推進するブロッコリー大規模経営スマート化実証
経営概要
128ha(ブロッコリー75ha、水稲31ha、大豆15ha、その他野菜7ha)
うち実証面積:ブロッコリー12ha

導入技

①ロボットトラクタ、②オートトラクタ(二畦整形ロータリー)、③全自動移植機、 ④葉色解析サービス「いろは」(ドローンを活用した収穫適期診断システム)、⑤全自動収穫機

労働時間22%削減、収量30%増加、収益性35%向上

目標に対する達成状況

  • 導入技術①、②および③を活用した定植作業の効率化、④および⑤を活用した収穫作業の効率化により、労働時間が17%削減され(47.4→39.3時間/10a)、目標を8割達成。
  • 導入技術④を活用した効率的な収穫作業体系、⑤を活用した加工用出荷体系により、収量が25%増加し(725→906kg/10a)、目標を8割達成。
  • 労働時間削減および収量増加により、収益性が35%向上し(157→212千円/10a)、目標を達成。

導入技術の効果

①ロボットトラクタ

  • 耕起作業では、中央部を無人作業、外周1周を有人作業で実証。無人作業の間は、ロボットトラクタを監視しながら他の作業を行うことができる。
    ⇒ 作業時間を、導入前より75%削減
      (0.4→0.1時間/10a、ほ場間移動・準備・設定時間を含む)

②オートトラクタ

  • 畝立て作業では、オートトラクタにGPS車速連動施肥機付二畦整形ロータリーを装着し実証。(慣行:一畦整形)
    ⇒ 作業時間を、導入前より64%削減
      (1.0→0.36時 間/10aほ場間移動・準備・設定時間を含む)

④収穫適期診断システム

  • ドローンで花蕾を空撮し、AI診断した結果をもとに収穫。
    ⇒ 作業時間は、導入前と比べ27%削減
      (21.0→15.3時間/10aほ場間移動・準備・設定時間を含む)

⑤全自動収穫機

  • ほ場の5割を青果用に手収穫した後、加工用に機械一斉収穫する体系で実証。(加工用は短茎調整)
    ⇒ 収量は導入前より27%増加
      (725→919kg/10a[手収穫523kg/10a、機械収穫396kg/10a])

事業終了後の普及のための取組

  • 収穫適期診断システムについて、さらに効果の高い撮影方法および診断方法を検討する。
  • 全自動収穫機を用いた加工用出荷体系について、さらに収量を増加させるため、品種や栽培方法、収穫時期の検討を行う。
  • 技術紹介の動画を公開し、全国に技術および効果をPRしていく。
問い合わせ先

石川県農林総合研究センター農業試験場

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キーワード

トラクタ(自動運転)、トラクタ(自動操舵システム)、ロボトラ、畝立て、協調作業、同時作業、自動航行、全自動収穫機、リモートセンシング、リモセン、葉色診断、収量予測、出荷予測システム、生育・収量の予測システム、生育・収量等の予測システム、ブロッコリー、野菜(茎葉菜類)