水4A1: 桝田農場ほか【北海道沼田町ほか】

実証品目: 水稲、小麦、豆類 | 実証面積: 労働費削減計測45.9ha、UAV計測157.27ha

実証課題名
複数地域間における機器シェアリングによる労働費削減及び農家収益向上プロジェクト
構成員
エアロセンス(株)、桝田農場、(有)大塚農場、藤原雅史、原農場、阿波農場、(有)中村協進農場、林農場、(株)スマートリンク北海道、(株)アグリルーターズ、酪農学園大学、JAきたそらち、当別IoT活用連絡協議会、沼田町、由仁町

背景・課題

近年の米価大幅下落による農家所得への影響を回避するため、生産費削減による利益確保及び生産物の収益性向上が必須である。
ロボットトラクタ・自動アシストコンバイン・自律型防除用UAV・可変施肥機により、生産費削減効果が発揮されることは報告されているが、前述の機械は個人では導入負担が大きく、複数生産者間での共用では作業時期の競合という課題がある。また可変施肥に人工衛星のデータを用いる場合、曇天時では利用できないこと、UAVを用いる場合でも従来型の回転翼型では計測範囲が狭く、面積拡大による運用コスト削減が難しい。肥料散布においても、UAVによるスポット散布を組み合わせて利用する要望がある。米価下落に対しては、タンパク値の高低に応じた分別収穫により単位面積当たりの販売額を向上させたいという要望があり、従来にない情報提供のニーズが高まっているが、現状このようなサービス提供がないという課題がある。

水稲を基幹作物とする沼田町の作業風景

本実証プロジェクトにかける想い

スマート農業機械のシェアリングサービスが成立するかどうかは、高額な機械を広範な地域の作業競合のない生産者間で共有し、導入経費を軽減させながらサービスを提供することにあると考え、チャレンジングなテーマを設定しました。
本実証ではこのテーマに対し、北海道のJA北そらち管内・当別町・由仁町といった地理的に広い範囲を機械共有のモデル地区として設定し、上記課題を解決するための生産者を精査のうえ選定しました。
本実証で掲げた目標を達成すると共に、シェリアリングサービスの成立要因を解明して、成果をノウハウとして横展開ができるよう、知見を蓄積しながら実証を推進します。

目標

  • 気象情報に基づくスケジューリングにより機器を共有し、個別導入に比し、機械経費50%削減
  • 機器の時期別シェアリングにより、対象作物の労働費20%削減
  • 可変散布及びUAVスポット散布により生育不均一性を改善し、肥料投下量15%削減
  • 上記の個別技術導入効果に加えて、単位面積当たりの収量向上、タンパク値別収穫による販売額の増加により、農家収益20%向上

実証する技術体系の概要

問い合わせ先

実証代表

エアロセンス(株) 菱沼 倫彦
E-mail:

視察等の受入について

(株)スマートリンク北海道
E-mail:  Tel: 0126-33-4141