品種詳細
関東HD2号
水稲品種「関東HD2号」は、「コシヒカリ」の遺伝的背景にインド型品種「Kasalath」由来の出穂性QTL「qDTH8」(Hd5)を有する中生熟期の同質遺伝子系統である。出穂期は、育成地では「コシヒカリ」より10日遅く、「日本晴」と同じ"中生の晩"の熟期である。
主要特性
「関東HD2号」は、インド型品種「Kasalath」を一回親とし「コシヒカリ」を反復親として4回戻し交配し、DNAマーカー選抜により育成された同質遺伝子系統である。「Kasalath」由来の出穂性QTLの一つqDTH8(Hd5)を含む約625kbpの導入染色体断片を有し、それ以外の染色体領域は「コシヒカリ」に置換されている。
- 出穂期は、育成地の早植栽培では「日本晴」並で、「コシヒカリ」より10日遅い"中生の晩"である。
- 育成地での稈長は「コシヒカリ」並で、「日本晴」より約15cm長い"長"である。穂長および穂数は「コシヒカリ」「日本晴」並で、草型は"中間型"である。
- いもち病真性抵抗性遺伝子型は"+"、葉いもちおよび穂いもち圃場抵抗性はそれぞれ"弱"および"やや弱"、白葉枯病抵抗性は"中"である。耐倒伏性は"弱"、穂発芽性は"難"、障害型耐冷性は「コシヒカリ」並の"極強~強"で、いずれも「コシヒカリ」と同等である。
- 収量性は、育成地では「コシヒカリ」並で、「日本晴」より多収である。
- 玄米の外観品質は、育成地では「コシヒカリ」よりもやや優れ"中上"であり、高温登熟性は「コシヒカリ」並の"やや強"である。
- 玄米千粒重は、育成地では「コシヒカリ」並である。
- 炊飯米の食味は、育成地では「コシヒカリ」並で、「日本晴」よりも優れる。
栽培適地
温暖地および暖地
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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21536 (2007年9月28日) |
2007年12月21日 | 19358 (2010年3月16日) |
25年 (満了日:2035年3月16日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
コシヒカリ/96KBIL-140//コシヒカリ///コシヒカリ | 関東IL3号 |