品種詳細
ミルキープリンセス
水稲「ミルキープリンセス」は温暖地東部で早生の晩に属し、「ミルキークイーン」並に粘りの強い極良食味の低アミロース米系統である。短稈で耐倒伏性に優れ、縞葉枯病抵抗性で肥沃地向けの低アミロース米品種として期待される。
主要特性
水稲「ミルキープリンセス」は1991年に農業研究センター(現作物研究所)において、縞葉枯病抵抗性で栽培性に優れた低アミロース米品種の育成を目標に、縞葉枯病抵抗性の「関東163号」を母、「ミルキークイーン」と同じM1個体に由来する低アミロース系統「鴻272」を父として交配し、その後代より育成した系統である。
- 出穂、成熟期は「ミルキークイーン」に比べ1、2日早く、育成地では"早生の晩"である。
- 稈長は「ミルキークイーン」に比べ15cm程度短い。穂長、穂数は「ミルキークイーン」並で、"中間型"の草型である。耐倒伏性は「ミルキークイーン」より強い。
- 「ミルキークイーン」と同じく低アミロース性遺伝子Wx-mqを持ち、アミロース含量は「ミルキークイーン」並に8%程度である。炊飯米は「ミルキークイーン」並に粘りが強く、食味が優れる。
- 収量性は標肥では「ミルキークイーン」より1割少ないが、多肥栽培では「ミルキークイーン」並である。晩植栽培でも収量や食味の低下が少なく、晩植適性を備えている。
- 縞葉枯病抵抗性遺伝子Stvb-i を持ち、縞葉枯病に抵抗性である。いもち病真性抵抗性遺伝子型は"+"と推定され、葉いもち、穂いもち圃場抵抗性は"やや弱"である。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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12842 (2000年10月12日) |
2001年3月28日 | 11234 (2003年3月26日) |
20年 (満了日:2023年3月26日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
関東163号/鴻272(ミルキークイーンの姉妹系統) | 関東194号 |