品種詳細
ミルキーサマー
「ミルキークイーン」の遺伝的背景に出穂遺伝子Hd1 を含むインド型品種「Kasalath」の染色体断片約560kb を有する低アミロース米系統である。出穂性は、「ミルキークイーン」と比較して関東では早生に亜熱帯環境では晩生になる。
主要特性
「ミルキーサマー」はKasalath由来のHd1遺伝子を持つ「コシヒカリ」早生同質遺伝子系統「和系243」と「コシヒカリ」の突然変異品種「ミルキークイーン」の交配後代からDNAマーカー選抜で育成された「ミルキークイーン」の同質遺伝子系統である。
- 出穂期は、育成地では「ミルキークイーン」より13日、「あきたこまち」より3日早生の"極早生"熟期に属する。沖縄県(名護)では同3日晩生である。
- 稈長は、育成地では「ミルキークイーン」より約10cm短く「あきたこまち」並である。穂数は「ミルキークイーン」並かやや多く、草型は"偏穂数型"である。沖縄では、稈長は「ミルキークイーン」と同じかわずかに長く、穂数は同等かやや少ない。
- 育成地での玄米重は「ミルキークイーン」よりわずかに少なく「あきたこまち」よりやや多収である。沖縄では同10%多収である。
- 耐倒伏性は、育成地では「ミルキークイーン」よりやや優る"やや弱"である。
- いもち病真性抵抗性遺伝子型は+型と推定される。圃場抵抗性は、葉いもちが"弱"、穂いもちが"弱"である。白葉枯病抵抗性は"中"である。
- 耐冷性は「コシヒカリ」よりやや劣る"やや強"である。
- 穂発芽性は「ミルキークイーン」並の"やや難"である。
- 玄米の外観品質はミルキークイーン並の"中の中"である。
- 「ミルキークイーン」と同じ低アミロース遺伝子Wx-mqを有し、アミロース含有率は、「ミルキークイーン」と同等かわずかに低い。
- 炊飯米の食味は、粘りがあり「ミルキークイーン」と同等かやや劣るが「あきたこまち」に優る。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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23505 (2009年2月25日) |
2009年6月29日 | 20745 (2011年3月22日) |
25年 (満了日:2036年3月22日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
和系243/ミルキークイーン | 関東IL7号 |